お知らせ

令和5年度外傷外科医等養成研修事業実施と受講募集のお知らせ

Last Update:2023年10月19日

※申請を締め切りました

令和5年9月

会員各位

一般社団法人日本外科学会
外傷外科医養成研修実施委員会

令和5年度外傷外科医等養成研修事業実施と受講募集のお知らせ

 本年度も、厚生労働省で外傷診療を担う医師などを育成する「外傷外科医等養成研修事業」が実施されることになりました。これは、近年の国際情報を鑑みると、我が国においても爆発物などによるテロ災害発生の可能性は決して低くなく、国際的イベント等を見据えた救急医療体制の整備が重要であり、その一つとして、爆発物、銃器や刃物などによる創傷(爆傷、銃創、切創など)を受けた傷病者の診療に関わる外科医などが、その資質および技能の向上を図る必要があるとされたためです。
 この事業の本年度の実施団体として、引き続き本学会が選定されました。そこで、「外傷外科医養成研修実施委員会」を設置して、下記の研修会を開催することにいたしましたので、お知らせいたします。

1.研修会の目標
 2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)等の国際イベントを控え、わが国のテロへの医療対応体制の底上げが求められます。テロに用いられる手段としては、爆弾や銃乱射が圧倒的に多いのですが、我が国では、これらによる多数傷病者への外科治療に関する知見が十分に普及していません。胸腹部体幹外傷に対する外科手術を執刀する外科医は、一定の修練を経た適切な能力を備えている必要があります。この研修会では、以下を目標とします。
○ 外傷外科に精通した外科医・看護師のエキスパートを育成する。
○ 爆発物等のテロ災害に備え、爆傷・銃創・切創などの重篤な外傷に対応可能な外科医・看護師を育成する。
○ 爆発物等のテロ災害によって発生した多数傷病者を受け入れるための院内体制の構築を促す。

2.研修会の内容
 研修会は1日とし、以下の内容で座学、実技およびグループディスカッション・グループワークを行います。なお、講師は本学会や日本Acute Care Surgery学会主催の各種外傷研修の講師を中心に、国内外の外傷外科、銃創および爆傷外科治療の専門家が担当します。
○ 外傷外科手術と定時予定手術との違い
○ 外傷外科手術に必須の術前管理と術後管理(外科集中治療)
○ 銃創に特有な外科的判断と手術手技
○ 爆傷の病態と診断・治療の留意点
○ 海外のテロ災害事例の医療対応およびその課題
○ テロ災害における倫理的問題、メンタルケア
○ 受け入れ病院の事前準備と理想の医療チームの動き・コミュニケーション など

3.追加研修(Off-the-job training)
 爆傷・銃創・切創などの重篤な外傷に対する適切な治療に関する知識、手術に係る重要な手技を習得し、実効性のある成果を得るために、以下の2つのOff-the-job trainingのいずれかを追加研修として必ず受講してください。なお、いずれかを既に受講済みの場合は、その旨を申請書に記載してください。
○外傷外科手術治療戦略(SSTT)標準コース
→大動物を使用した2日間のトレーニングコースです。詳細はホームページをご覧ください。
○Advanced Surgical Skills for Exposure in Trauma(ASSET)コース
→ご遺体を使用した1日間のトレーニングコースです。詳細はPDFをご覧ください。

4.開催スケジュール(予定)
 研修会1回と、Off-the-job trainingのいずれか1回を組み合わせて受講することが必須です(いずれのOff-the-job trainingを既に受講済みの場合は、その旨を申請書に記載してください)。それぞれ定員に上限がありますので(下掲)、あらかじめご了承ください。
1)研修会
第1回目:令和6年 2月3日(土)8時30分~18時00分(東京都内)
第2回目:令和6年 2月4日(日)8時30分~18時00分(東京都内)
※事前にいくつかの講義をeラーニングで受講していただきます。eラーニングが終了していない場合は研修会の受講はできません。
2)Off-the-job training
○ 外傷外科手術治療戦略(SSTT)標準コース
座学講義 令和6年1月22日(月)(Zoom)
手術実習 第1回目:令和6年1月24日(水)(会場:自治医科大学)
     第2回目:令和6年1月25日(木)(会場:自治医科大学)
○ Advanced Surgical Skills for Exposure in Trauma(ASSET)コース
令和6年 1月28日(日)(会場:千葉大学)

5.受講者の募集
1)受講の条件
・ 救命救急センター等のある施設に勤務する医師(外科医)と看護師が1名ずつペア(1組)となって応募してください。なお、同一施設から受講できるのは、2組までとします。
・ 医師は外科専門医資格を有する者、または5年間で350例以上(うち120例以上は術者として)の手術経験を有すると施設長が推薦する者であり、かつ外傷初期診療ガイドライン(JATEC)の受講経験があること。さらに、治療戦略を医療チーム全体に共有し、構成員に適切な指示を出す立場に従事する者、またはこれから従事しようとする者。救急科や救命救急センターの状況を把握し、体制の整備に携わることができる者。
・ 看護師は手術室に2年以上、もしくは救急外来に2年以上の勤務経験があり、かつ救急初療室または手術室にて実際の手術に介助者として2年以上携わった経験があること(実際の介助者とは器械出しを指し、外回りなどは含まない。経験が長い者を優先する。Off-the-job trainingで実際の手術における器械出しを行うことができること)。さらに、外傷初期看護ガイドライン (JNTEC)などの受講経験がある、もしくはJNTECの理念を理解していること。
・ 国際的な会合やスポーツ大会といったイベント時や外傷患者が多数発生する事態の外傷外科医等の招集に、積極的に協力できること。
・ 外傷患者が多数発生する事態やイベントにおける医療提供体制等による派遣依頼があった場合に備え、厚生労働省が氏名や連絡先等を含めた個人情報を保管し、有事に都道府県等にその情報を提供することについて同意していること。
2)定員
 合計32組(医師32名+看護師32名)とし、1回の研修会に16組ずつ受講してもらいます(予定)。なお、各研修会ではさらにグループ(1グループあたり医師3名+看護師3名程度)に分かれてもらいます。
 また、追加研修のSSTTコースは、第1、2回目共に各8組、ASSETコースは16組がそれぞれの定員です。
3)応募方法
 受講を希望する場合は、医師と看護師がペアを組み、所定の申込書にいずれの研修会およびOff-the-job trainingに参加可能かを明記し、10月19日;正午必着/締切を延長しました)までに、以下の必要書類一式をメールに添付して、traumasurg@jssoc.or.jp宛に送信してください(保存方法によってはファイルのデータ量が重くなることがあります。もしも書類一式の総データ量が5MBを超えてしまった場合、メール添付で送信するとエラーとなることがありますので、ファイルストレージなどを活用してご申請ください。分割しての送信はしないでください)。
申込書(所定のPDFフォームをダウンロードして、入力してください)(必須)
履歴書(医師用看護師用;所定のPDFフォームをダウンロードして、入力してください) (必須)
・ 外科専門医認定証、もしくは施設長の推薦状(医師)(必須)
・ 外傷初期診療ガイドライン(JATEC)修了証のコピー(医師)(必須)
・ 外傷初期看護ガイドライン(JNTEC)、もしくはJPTEC修了証のコピー(看護師,ある場合)
・ SSTTコース、もしくはASSETコースの受講証のコピー(ある場合)
※ 2営業日以内に書類受領の返信メールを送信します。返信メールが届かない場合には必ずご連絡ください。
※ 所定のフォーム以外や、手書きによる申請書と履歴書は受理できません。PDFフォームは必ずダウンロードしてパソコンに保存した上で入力し、入力後は上書き保存して提出してください(保存形式は変えないこと)。
4)受講者の決定
 受講可否は厚生労働省と協議の上で決定しますので、必ず受講できるわけではありません。11月中旬頃に受講可否の結果をお知らせいたしますので、あらかじめご了承ください。
 なお、受講修了者のリストも厚生労働省と共有いたします。
5)受講料
 医師は22,000円(消費税込み)、看護師は無料とします。
※ 厚生労働省の事業につき、SSTTコース、ASSETコースは受講費が減額されております。
6)連絡先
 〒105-5111 東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービルディング南館11階
  (一社)日本外科学会 外傷外科医養成研修実施委員会
   TEL 03-5733-4094 FAX 03-5473-8864 E-Mail traumasurg@jssoc.or.jp

このページの先頭へ