令和5年12月26日
厚生労働省
医政局 地域医療計画課 医療安全推進・医務指導室長
松本 晴樹 様
保険局 医療課長
眞鍋 馨 様
一般社団法人日本外科学会
理事長 池田 徳彦
医療安全管理委員長 大塚 将之
要望書
昨今、腹腔鏡手術、胸腔鏡手術は標準的な術式となりつつあり、新たな低侵襲治療であるロボット支援手術や経カテーテル心臓弁手術などの実施件数は増え続け、実施医療機関も全国的に拡大している。このような手術のうち技術的難度が高く、生命や重篤障害の危険性の高い手術については、実施にあたり診療報酬上の施設基準が設けられ、当該医療機関における当該・類似術式の実績、十分な経験を有する医師の配置等が担保されているところである。
一方、そのような手術が、より安全に実施されるためには、当該手術を行う診療科や直接関連する部門のみではなく、医療機関全体として取り組む必要があり、十分な医療安全管理体制を含めた体制を整備することも重要と考えられる。
そこで、技術的難度が高く、生命や重篤障害の危険性の高い手術を安全に遂行するための医療機関全体としての体制整備の推進や基準策定および、特に医療安全面で十分な体制を整えた実施医療機関への更なる評価・支援について、国として検討を行うことを当学会から要望する。