NCD登録に関する注意喚起
本会は外科専門医や指導医の資格申請に必要な手術経験について、National Clinical Database(NCD)の症例データを基に、申請要件を充たしているかどうかの確認を行っておりますが、この度、外科専門医の更新に際し、NCDの症例登録に大幅な誤りがあり、本来の手術経験数と乖離が生じた事例が報告されました。
外科専門医の更新に際しては、「過去5年の間に100例以上の手術に従事していること」が条件となりますが、「従事」とは「術者、あるいは助手として手術を行うこと」と規定しております。
※術者及び助手については以下のとおり定義しております。
・「術者」とは、手術名に示された手術の主要な部分を実際に行った者である.「助手」とは, 手術の大部分に参加した者である.
指導医の更新時のみ算定が認められる「指導(手術の適応決定、および術式決定、あるいは手術の実施(従事)において、実質的な責任者として指示を出すこと)」は従事とは異なる規定となります。
NCDの症例登録に際しては、上記を踏まえ、院内のカルテ等の記録を基に正しく登録を行うこと、また、定期的に登録情報の確認を行うことについて改めて周知・徹底いただけますようにお願い申し上げます。
なお、外科専門医や指導医の申請に際し、データの不整合などが報告された場合は、個別に事情を照会すると共に、何らかのペナルティを課す可能性もございますため、ご留意ください。
正確な症例登録について、重ねて皆様のご協力をお願い申し上げます。
令和6年1月
一般社団法人日本外科学会