「新型コロナウイルス陽性および疑い患者に対する外科手術に関する提言(4月1日)」(4月10日改訂済み)を発表させていただきました。
本提言に関して、本会会員および関係諸学会から多くのご意見をいただきました。また、4月7日には7都府県において緊急事態宣言が発出され、4月8日に厚生労働省から都道府県に不要不急の手術の延期が要請されるなど、この数日の間に外科医療をとりまく環境は大きく変化してきております。また、個人防護具の不足も顕著になるばかりです。このような状況のもと患者安全の確保、適切な医療の供給および医療資源の確保の観点から手術トリアージが必要となり、地域や病院の感染程度、また患者状態や疾病進行度をふまえ主治医や診療チームの適切かつ柔軟な判断が求められます。
今回、外科手術トリアージ表の改訂版を作成いたしました。前回からの主な変更点は以下の通りです。
①具体的な手術例を削除。疾患、診療科、患者状態により一律には分類することは難しく、ケースバイケースの判断が必要とされるため。
②初版において、対象としているのが新型コロナウイルス陽性なのか全般的な患者なのかわかりにくいというご指摘があったため、新型コロナウイルス陽性・疑い、陰性の区分を追加した。
③医療供給体制についての区分を追加した。
なお、本改訂版は一般社団法人日本外科学会の現時点での原則的な見解であり、国内状況の変化により逐次変更されるべきものです。会員の皆さまにおかれましては本見解をご参考の上、各自の状況(所属施設の方針や都道府県の要請)に応じた適切な対応をお願いいたします。
一般社団法人日本外科学会
コロナウイルス対策委員会
〈外科手術トリアージ表の改訂版(PDF)〉