演題募集期間
演題募集を締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。
《重要》倫理的手続きについて
演題応募にあたり、倫理的手続きの承認日は2022年10月31日(月曜日)までとなります。
※上記期日を過ぎた場合には「不採用」となりますのでご留意ください。
演題応募資格
本学会学術集会では登録演題の筆頭演者は日本外科学会の会員に限ります。演題登録の際には、会員番号が必要となりますのでご注意ください。学会への入会につきましては日本外科学会のホームページ をご覧ください。
但し、外科を志す研修医と医学生は、「研修医の発表セッション」と「医学生の発表セッション」のみ、応募が可能です。
演題募集について
外科系諸分野におけるオリジナルな発表を広く募集いたします。
演題応募は1人1演題といたします。
(指定演題におきましてご講演をご依頼させていただいている方については、公募演題応募はご遠慮くださいますようお願いいたします。)
日本外科学会教育委員会の「二重発表 」に関する基準を厳守してください。
抄録作成にあたっては、
「症例報告を含む医学論文及び学会研究会発表における患者プライバシー保護に関する指針 」、「ヘルシンキ宣言 」、「医学研究に関する指針 」などの倫理的問題について演者の責任で遵守解決の上、応募してください。抄録本文に著者 および施設名 が特定できる記載はご遠慮願います。
演題の採否、発表形式、発表分野につきましては、会頭にご一任ください。
採用された演題の抄録は、ホームページにて公開されます。
抄録文字数について
抄録本文(全角800/半角1600字以内)を登録してください。
※図表を挿入する場合は査読時のみ使用させていただきます。
テーマに【English】のつくセッションは日本語(全角800/半角1600字以内)、もしくは英語(250word/半角1600字以内)にて抄録を登録してください。また、発表言語・スライドは英語にてお願いいたします。
利益相反について
発表演題が外科研究である場合(培養細胞や実験動物を使用した基礎研究を含む)、筆頭演者・共著者分も含めて過去3年間における発表内容に関連する企業や営利を目的とする団体に関わる利益相反状態の申告が必要となります。下記を必ずご確認の上、演題登録をお願いします。
一般社団法人日本外科学会「外科研究の利益相反に関する指針 」について
発表時の開示スライドサンプル
→ 申告すべき利益相反状態がない場合 (137KB)
→ 申告すべき利益相反状態がある場合 (143KB)
倫理的手続き確認について
学術集会で発表される医学系研究は、研究倫理に関連するすべての宣言、法律、政令、省令、指針及び通知等を遵守して行うことが求められ、そのために「日本外科学会学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針」が作成されました。
会員・非会員が学術集会へ演題を応募する際にはこの指針を遵守する義務があります。
また、この指針は、会員・非会員の自由な研究活動に制限や拘束を加えるためのものではなく、あくまで研究者が研究対象者(患者や医師、健常対照者などを含む被験者)の福利を最優先に考え、法令・指針等を逸脱することなく幅広い研究活動を行うための規範で、同時に会員・非会員を守るためのものでもあります。
詳しくは《こちら》 をご参照ください。
演題応募の際には「承認番号 」と「承認日付け 」が必要となりますので、予めご準備ください。
※倫理審査を必要としない演題は、投稿日の日付けを入力してください。
申請中の場合は以下のようにご登録ください。
「カテゴリー分類」は承認前でも想定される項目を選択してください。
承認番号は「999」、承認日は「999年」と入力ください。
承認番号・承認日が確定した場合は、10月31日(月曜日)までに「確認・修正」画面よりご登録ください。
プログラム編成の都合上、10月31日(月曜日)以降に承認となる場合は、ご応募いただけませんので、ご了承ください。
演題締切日までに演題登録が無い場合は、無効となりますので、ご注意ください。
応募方法
演題申込は全て本ホームページからのインターネットによるオンライン登録となります。
応募締切直前は回線が大変混み合うことが予想されますのでお早めにご登録ください。
登録内容を修正するためには演題登録番号とパスワードが必要となります。演題登録時に発行されますので必ず控えるようにしてください。なお、パスワードの再設定は演題登録完了のメールをご参照ください。
演題応募に関するお問い合わせは、以下までお願いいたします。
一般社団法人日本外科学会
〒105-5111 東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル南館11F
TEL:03-5733-4094 FAX:03-5473-8864
E-mail:jss123-tokyo@jssoc.or.jp
演題登録
登録はこちらから
上級演題
※上級演題の公募セッションは募集要項を掲載しております。セッションによっては、一部指定演題となります。
※上級セッションの【English】は英語での発表となります。
※上級セッションの【Video】は発表時にvideoを使用し発表してください。
※上級演題では、企画、司会者、演者等の聴衆による評価を実施することがありますので、ご承知おきください。
※上級セッションは一部【English】へ変更させていただく可能性もございます。
特別企画
01.インフォームドコンセントの功罪 -理想のICとは-
↓詳細
インフォームドコンセントは本来、医療者の十分な説明により患者が治療法を理解した上で選択・同意し、その過程で良好な医療関係を構築することが目標である。しかしながら実臨床においては、多くの検査や治療の選択肢を等しく客観的に提示することで逆に患者の混乱を招いたり、大量の紙媒体を用いた形式的なものとなって、問題が起こった際の医療者側の免罪符となりがちである。各施設でのICの現状、本来の目標を達成しうる理想のICを得るための取り組みについて示していただきたい。
02.新専門医制度とサブスペシャルティ領域専門医制度の連携に関する諸問題
↓詳細
外科診療の細分化が進んだ現在、患者は疾患ごとに、より専門的な治療を享受しやすくなった。外科医にとって各サブスペシャルティ領域専門医の取得は患者要求に応えるための最低必要条件と考えられる。新外科専門医制度が開始され、従来の専門医制度から改善点が見られる一方で、サブスペシャルティ領域専門医に関する様々な問題が生じている。新外科専門医制度が開始され、ある程度時間が経過した現在、サブスペシャルティ領域専門医を取得していく上で炙り出されてきた新外科専門医制度の問題点と、改善点について示していただきたい。
03.外科における「働き方改革」への対応とその問題点
↓詳細
医師の健康を確保しながら地域医療提供体制を確保するという目標で働き方改革の導入議論が進められている。働き方改革の導入で外科医の労働時間が制限され、当直明けの手術禁止が導入されると、人員不足の施設では医療を縮小せざるを得なくなる懸念がある。特定行為研修終了看護師、医療事務作業補助者、研究アシスタント等の導入は外科医本来の労務に専念可能となるばかりでなく、働き方改革を遵守する大きな助けとなる。外科における働き方改革導入に向け各施設で実施している取り組み、成果、問題点について示していただきたい。
05.NCDデータをより有効に活用するための今後の課題 -設立から10年を迎えて-
↓詳細
NCDは日本外科医全員の優れた医療行為の結晶であり、全外科医の共有財産として利用されるべきである。現在利用できるソフトは、”合併症発生予測シミュレーション”と、”自施設の周術期成績と全国平均の比較”に限られており、利用価値が高いとは言えない。ビッグデータへのアクセシビリティ向上は独創的な研究テーマ誕生、そして世界へ向けた優れた報告を可能にすると考えられるが、情報管理の面が壁となっている。全外科医がNCDをより有効に活用していくための具体的な希望、方策について、提言していただきたい。
06.女性外科医コンセプトから、より包括的ダイバーシティ推進へ
↓詳細
医師国家試験の合格者における女性の割合は30%を超え、外科系においても障壁は残存するが、すでに多くの女性医師が活躍しており、性差のみに注目した環境設定を論じる事はもはや時代に即していない。他職種同様、医療の世界も今後はより包括的なダイバーシティ尊重の時代へと進んでいく必要がある。性別を問わず子育てや介護に参加する医師、障害と向き合いながら仕事を継続する医師、海外出身者など様々な背景をもった全ての医療関係者がSustainable Development Goalsを達成するための方法論について、多角的な視点から述べていただきたい。
07.低侵襲(鏡視下・ロボット支援下)手術時代の開胸・開腹手術の教育
↓詳細
低侵襲手術が中心となってきた現代においても、開胸・開腹手術が必要となる場面は少なくなく、またより緊迫した場面であると予想される。Junior surgeonが開腹・開胸手術を経験する機会は減少し、かつ鏡視下・ロボット支援下手術はsenior surgeonが執刀する機会が多い現在において、従来の方法では開胸・開腹手術の教育が難しくなってきていると考えられ、今後、教育方法の改善に取り組む必要がある。手術の基本である開胸・開腹下手術の教育法に関する各施設の取り組みを示していただきたい。
より高く、より遥かへ
02.外科を選択しなかった医師から学ぶべき事
↓詳細
外科学を経験しそれを基盤として現在他分野で活躍されている、もしくは学生や研修医時代には外科も進路の検討に入れていたが他の道を進み活躍されている医師は数多くいる。その医師たちは外科医であることやその将来に何が不安で、そして現在活躍している分野にどんな将来性を確信し、選択したのか?本セッションでは、他分野でご活躍の先生にこれまでの経験と経緯、現在の外科が抱える問題点やその改善点およびご活躍されている現分野の未来を論じていただきたい。
シンポジウム
≪上部消化管≫
01.上部進行胃癌に対する手術術式の個別化【English】
↓詳細
上部進行胃癌に対する手術術式として、以前は脾摘を伴う胃全摘が標準であったが、現在では大彎病変以外では脾温存が標準となり、さらに大彎病変に対しても脾温存の脾門郭清が臨床試験として行われている。また、胃癌治療ガイドライン第6版では噴門側胃切除にD2郭清が新たに加わり、進行癌に対する噴門側胃切除の適応も模索されている。本セッションでは、近年増加している上部進行胃癌に対する手術術式の個別化をどのように行うかについて、各施設の成績と展望を論じていただきたい。
02.食道癌集学的治療における手術の位置づけ
↓詳細
胸腔鏡手術やロボット支援下手術に代表される低侵襲手術の普及とともに、JCOG1109の結果や免疫チェックポイント阻害剤の登場により、局所進行食道癌に対する集学的治療は新たな段階を迎えている。また現在JCOG1510においてinduction DCF療法の有用性が検討されている。局所進行食道癌の長期予後向上を目指した集学的治療のベストアプローチと、サルベージ手術やコンバージョン手術も含めた(低侵襲)外科治療の位置づけについて論じていただきたい。
≪下部消化管≫
04.直腸高難度手術 (ISR、 TaTME、 LLND、 TPE)の適応と手技【English】【Video】
↓詳細
外科手術は直腸癌治療の基礎となるものであり、開腹手術から腹腔鏡下手術への進化を経て、更なる技術の向上により経肛門的アプローチやロボットによる直腸切除・切断術を可能にするプラットフォームが開発された。その中でも、直腸癌に対する高難度手術においては、広汎な郭清や隣接臓器合併切除に伴う術後機能障害、術後合併症リスクと予後とのバランスが重要である。本セッションでは、ISR、TaTME、LLND、TPEの実際とその結果を、アプローチを問わず提示していただき、手技の標準化の工夫、そして、今後解決すべき課題についての議論を期待したい。
05.抗体療法時代における炎症性腸疾患難治例に対する外科治療戦略
↓詳細
炎症性腸疾患に抗体療法が適応になり、複数の新しい治療選択肢が増え難治例の治療は大きく変化している。クローン病では狭窄病変に対する内視鏡拡張も可能となり良好な成績が報告されている。しかしながら、未だ手術が必要となる難治症例が存在するのが事実である。一方、外科治療では腹腔鏡をはじめとする低侵襲手術が導入されている。内科治療の変化に伴い、外科治療戦略はどのように変化しているのか自施設の治療成績を提示していただき、今後の課題についても討論していただきたい。
≪肝胆膵≫
07.正確な局所解剖に基づいた肝細胞癌に対する合理的肝切除術とは
↓詳細
肝細胞癌の多くは何らかの肝障害が併存しており、切除するには肝機能温存しつつ、根治性を確保するという2つの相反する命題のバランスを取らねばならず、術前に計画した通り、正確に肝離断を進める必要がある。肝機能評価法や術前シミュレーションによる切除肝容量の予想、術中ナビゲーションなど技術面の進歩は目覚ましいが、正しく解剖を把握し、肝機能と根治性の両方に十分配慮した切除を行うという点では昔も今も同じである。各施設の最新の取り組みを紹介いただき、短期・長期成績のさらなる向上のためのヒントを探りたい。
08.肝門部胆管癌に対する拡大手術の定義と手技【Video】
↓詳細
肝門部胆管癌に対する術式は尾状葉を含めた広範囲肝切除および胆管切除を基本とするが、進展様式に応じたいくつかのバリエーションが存在する。術式によっては技術難度、手術リスクが異なり、各施設は独自の基準により適応を判断していると推定される。近年の国際的Benchmark studyでは手術内容に施設間差異が存在することが明らかとなり、今後は手術数のみならず施行術式の内容も評価される時代に移行しつつある。今回、肝門部胆管癌に対する「拡大手術」に関し各施設の意見を募集する。その根拠や合理性、短期成績、術者の要件などを提示いただき、代表術式を動画で解説していただきたい。
09.切除可能境界・局所進行膵癌に対する外科治療の意義と位置づけ
↓詳細
切除可能境界膵癌や局所進行膵癌では、抗癌剤の選択や投与期間、放射線治療との組み合わせ方などにバリエーションがあり、手術に踏み切る際にもその判断の基準やタイミングについて施設ごとに様々な考え方がある。またそのような手術では、動脈へのアプローチ法や郭清方法・郭清範囲など手技上の注意や工夫を要する場合もあるものと推察される。本セッションでは、切除可能境界・局所進行膵癌に対する集学的治療と外科治療に関する考え方とその実際を、各施設の臨床成績も示しながら発表いただき、膵癌治療の将来を見据えた外科治療の意義と位置づけについても議論したい。
10.肝胆膵良性疾患における標準的術式とその理論的背景
↓詳細
肝胆膵良性疾患に対する外科手術では、機能保全と術後合併症回避に加え、晩期の治療成績を考慮した術式選択が重要である。最近では低侵襲性を優先して腹腔鏡手術やロボット支援手術も増加している。しかしながら、膵胆管合流異常、胆道拡張症、良性胆道狭窄、肝内結石症、多発性肝嚢胞、巨大肝血管腫、慢性膵炎、膵石症、膵良性腫瘍など、疾患毎に多様な病態が存在するため、未だ標準的術式の定まらない疾患も多く存在する。本セッションは、術式選択に議論の分かれる病態に対する各施設の標準的術式とその理論的背景について、手術成績をもとに論じていただきたい。
≪心臓≫
11.重症虚血や心不全に対する左室外科治療の最前線【Video】
↓詳細
成人心臓手術において左室への介入は最終的な手段であり、その戦略については議論が多い。虚血性僧帽弁閉鎖不全症に対する弁下組織への介入、拡張型心筋症に対する左室形成術の功罪、閉塞性肥大型心筋症に対する心筋切除術のアプローチや切除量についての術前プランニング、さらには急性心筋梗塞に伴う左室破裂や心室中隔穿孔に対するImpellaの役割など、左室外科治療の最前線について広く議論を行いたい。
≪血管≫
12.弓部大動脈瘤に対する治療成績向上のための術式選択【English】
↓詳細
弓部大動脈瘤に対しては、様々な方法による頸部分枝再建を併施したTEVARを行う施設が増えている。一方、人工血管置換術は今なおゴールドスタンダードであり、術式の工夫により手術成績を向上させている施設もある。全弓部置換術におけるFrozen elephant trunkなどの術式の工夫、TEVARであればRIBS (in situ fenestration)、branched TEVAR、debranch TEVAR、Physician-modified TEVARなどの治療戦略と、その成績を提示していただきたい。
≪小児≫
13.匠の技や最新の手技を用いた小児外科手術のビデオシンポ【Video】
↓詳細
小児外科領域の疾患には症例数の少ない稀なものが多く、特に若手小児外科医は十分な手術数を経験する機会に恵まれないことが多い。そこで、内視鏡手術・ロボット手術、開胸開腹手術を問わず、エキスパートの先生方に教科書になるような手術ビデオや最新の手技を使用した手術ビデオを供覧していただき、手術手技のこつを若手小児外科医たちへ教授していただきたい。成人外科での手術経験を小児外科領域に生かした手術手技や比較的稀な疾患に対する手術手技など小児外科手術の発展に役立つようなビデオも小児外科医に限らず広く募集したい。
≪呼吸器≫
14.未来に向けて大きく広がる呼吸器外科の研究
↓詳細
医学研究は臨床医学の発展に必要であり、研究に基づいて医学・医療は常に進歩を続けている。臨床でのブレークスルーは、医学研究の発展無しではあり得ない。呼吸器外科の分野での進歩はどうだろうか。本セッションではOncology、再生、肺障害、新規テクノロジーなど、呼吸器外科に関する基礎、臨床での夢のある新しい試みを広く募集する。このシンポジウムから新たなシーズが生まれるような発表していただきたい。
≪乳腺≫
15.進行・再発乳癌における外科治療の意義と適応
↓詳細
進行・再発乳癌の治療には外科・薬物・放射線・支持療法など集学的治療が重要で、近年の薬物療法の進歩と生物学的特性に応じた治療は予後向上をもたらしてきた。一方で、局所進行乳癌やDe novo Stage IV乳癌の原発巣・局所切除、薬物療法耐性症例における転移巣やOligometastasisに対する外科治療は症状緩和やQOL改善に有用で、手術による予後向上も報告されている。そこで、外科医、腫瘍内科医、放射線治療医などの視点から進行・再発乳癌に対する外科治療の意義、適応、成績などについて討議していただきたい。
≪内分泌≫
16.偶発的に発見される内分泌腫瘍:外科医の役割
↓詳細
無症状で偶発的に発見される腫瘍は増えつつあり、軽度の高カルシウム血症を呈する無症候性副甲状腺機能亢進症、甲状腺微小癌、副腎腫瘍など内分泌腺も例外ではない。これらのなかには“過剰診断”とも言われる偶発腫だけでなく、ホルモン産生腫瘍もあることから、手術適応をはじめとする管理方針には議論が尽きない。内分泌学的な評価も含めた適切な診断と判断が不可欠な診療において、外科医の果たすべき役割を議論していただきたい。
≪救急・外傷≫
17.手術後の合併症に対するSurgical Rescueの取り組み
↓詳細
Surgical Rescueは、外科手術・処置による合併症に対する迅速な救済処置と定義付けられている。手術中・後の合併症による出血性ショック、腸管虚血、消化管穿孔、腹部コンパートメント症候群、術後膿瘍、敗血症などに対しては、早期発見・対応といった外科医のマネージメント能力が患者の予後に影響する。術後の本セッションでは、各施設での外科医達の積極的なSurgical Rescueの取り組み(Rapid Response Systemを含む院内急変対応における外科の連携体制、蘇生・救命手術など)を紹介していただきたい。
≪基礎≫
≪栄養≫
19.外科診療における運動と栄養、ERASの果たす意義
↓詳細
ERASは、エビデンスに基づいた様々な周術期管理法を集学的に実行するプログラムで、回復力を強化し術後合併症を減少させ、安全性を担保しながら入院期間を短縮させることで医療費を削減させることを目的としている。ERASの根幹となる理論は、“動けない(運動)”、“食べられない(栄養)”ことを退院できない主要因と位置付け、徹底した疼痛管理で早期離床(運動)をはかり、経口摂取を積極的に促す(栄養)ことを推奨している。英国では、国策としてすべての手術にERASを導入することが義務付けられ、医療費削減に貢献したと報告している。ERASは日本に紹介され約10年が経過したが、日本の風土に合わせた日本独自のERASも創生されている。本セッションでは、ERASの重要な要素である運動と栄養を中心に討論していただきたい。
≪領域横断≫
22.外科医療におけるサルコペニア・フレイル対策の最前線
↓詳細
栄養の評価方法として筋肉量の重要性から、近年ではサルコペニア・フレイルといった概念が定着している。サルコペニア・フレイルは予後不良因子であることは周知の事実であり、高齢化の進む本邦での外科診療においても大きなインパクトを与えている。しかし、その病態は単なる栄養障害のみならず骨代謝や認知機能などへの影響が知られているものの、いまだ確立した解決策がないのが現状である。そこで周術期管理に限らず、外科診療を取り巻く多分野におけるサルコペニア・フレイル対策について新たな切り口から領域横断的な発表をしていただきたい。
パネルディスカッション
≪上部消化管≫
01.胃癌および食道胃接合部癌に対する術前化学療法の治療成績
↓詳細
胃および食道胃接合部の腺癌に対して、わが国では術後補助化学療法が標準であるが、欧米では術前化学療法あるいは化学放射線療法が標準であり、両者は依然として相反した路線を歩んでいる。近年、わが国を含む東アジアからも術前補助療法のエビデンスが報告されつつあり、今後のわが国における胃癌および食道胃接合部癌に対する術前化学療法の方向性について、各施設あるいは各グループの治療成績を元に議論していただきたい。
02.QOLと安全性を考慮した食道胃接合部癌に対する再建法
↓詳細
食道胃接合部癌に対する低侵襲外科治療は難易度の高い術式であるが、とくに再建法については安全かつ中長期的な患者QOLを重視した術式が模索されている。それぞれの施設の短期・長期成績を示していただきベストな再建法を追求したい。
≪下部消化管≫
04.合併症予防や機能温存を目的とした炎症性腸疾患の手術の工夫【Video】
↓詳細
近年、炎症性腸疾患(以下、IBD)患者数の増加により、IBD手術は一般病院でも広く行われるようになってきている。IBDでは、特有の術前治療、栄養状態や併存症が存在するため深部静脈血栓症などの周術期合併症予防および複数回手術などによる機能喪失の予防が重要である。そのため合併症予防、機能温存のための工夫などが行われている。本セッションでは、それらの工夫についてビデオを用いて、さらにその効果や成績も提示していただき共有し将来につながるセッションとしたい。
05.結腸癌手術に最適なモダリティ(ロボット、単孔、腹腔鏡、開腹)
↓詳細
2022年度の診療報酬改定で、結腸癌のロボット支援下手術が認められた。これにより、結腸癌は、ロボット、単孔、腹腔鏡、開腹と4つのモダリティで手術できるようになった。結腸癌は、部位や進行度により手術の難易度が大きく異なり、内側アプローチ、後腹膜アプローチのように手術の進め方の選択にも工夫が必要である。本セッションでは、癌の部位ごとの手術モダリティやアプローチの選択法について、各施設の理論や工夫、その治療成績を発表して頂きたい。その上で、結腸癌手術に最適な手術法について討論する。
≪肝胆膵≫
07.肝細胞癌に対する腹腔鏡下肝切除における新たなアプローチ
↓詳細
肝細胞癌に対する肝切除においては門脈支配に基づいた解剖学的肝切除の重要性が提唱され、その良好な成績が本邦から世界に発信されてきた。一方で腹腔鏡下肝切除の著しい進歩の中でcaudal approachや glissonian approachの有用性やICG蛍光法等を用いたintersegmental planeに基づく 術中ナビゲーションに代表されるような新たな解剖学的肝切除も報告されている。本セッションにおいては肝細胞癌に対する腹腔鏡下肝切除における新たなアプローチをお示しいただくと共に、その低侵襲性や安全性、さらには切除後の長期予後について成績に基づき、お示しいただきたい。
08.膵癌に対する低侵襲治療の適応とベストプラクティス【English】【Video】
↓詳細
良性・低悪性度の膵腫瘍に対する低侵襲手術は広く普及したが、長期予後が不良な膵癌に対する低侵襲手術の手技の実際についてはまだ解決すべき課題が多い。膵癌に対する集学的治療が不可欠な現在、外科手術の低侵襲性と根治性のバランスを睨みながら、膵癌に対する低侵襲手術はどのような症例に、どのような手技で、どのような点に留意して行うべきかを議論し、各施設での工夫やこだわり等も含めて手術ビデオにて披露頂きたい。
09.大腸癌肝転移に対する肝切除術の限界と生存率向上を目指したさらなる挑戦
↓詳細
大腸癌肝転移では積極的な肝切除により生存率の向上が得られる。かつて困難であった肝切除も、精緻な局在診断と、画像解析ソフトによる手術シミュレーションや残肝容積評価、門脈塞栓術や段階的肝切除などの戦略的肝切除、さらに化学療法奏功例に対するconversion surgeryの導入によって適応は拡大している。一方で、肝切除は可能であっても腫瘍学的に制御困難な症例や肝切除侵襲により化学療法の遂行が困難となる症例も存在し、肝切除の適応は各施設の判断に委ねられているのが現状である。大腸癌肝転移の生存率向上の視点から、肝切除適応上の課題と打開策、今後の治療戦略について議論いただきたい。
≪心臓≫
10.遠隔成績向上を目指した大動脈弁形成術の術式選択
↓詳細
大動脈弁閉鎖不全症を有する若年者に対して大動脈弁形成術を施行するには、生体弁を凌駕する耐久性が求められる。我が国で大動脈弁形成術が導入されてから10年以上が経過し、現時点での成績を基に遠隔成績向上に寄与する術式について展望できる時期に入ったと思われる。本セッションではremodelingとreimplantationの違い、弁尖形成の工夫、最適なannuloplastyの選択、術後狭窄を避ける二尖弁形成の工夫、結合織疾患に対する適応、心膜を用いた形成の限界などのテーマについて活発な討論を進めたい。
≪血管≫
11.遠隔成績を見据えた腹部大動脈瘤の治療戦略
↓詳細
腹部大動脈瘤に対するEVARの遠隔成績は人工血管置換術に劣るとされ、全国データからは置換術への回帰も見受けられる。しかし、EVARはデバイスの改良が進み、予防的分枝塞栓を併用したtype2エンドリークの制御など、置換術に匹敵する長期成績が報告されつつある。
遠隔成績を見据えた治療戦略という観点から各施設のEVARの工夫およびデバイス選択、人工血管置換術を選択する基準、また両者の術中操作のポイントなどを論じていただきたい。
12.慢性B型解離に対する至適外科的アプローチとは?
↓詳細
瘤化した慢性B型解離に対する外科的治療は定まってはいない。OPEN手術として左開胸を伴う下行胸腹部置換や胸腹部置換術が標準治療であるが、循環停止下で行う一期的治療やETあるいはFETを使用した一期的および二期的治療、また末梢側もstagedとするか、胸腹部まで置換するか等議論の余地がある。また、TEVARでのエントリー閉鎖に加え偽腔への治療介入による偽腔完全血栓化や、TEVAR先行での胸腹部置換のハイブリッド治療など選択肢は広がっている。本セッションでは、各施設の治療方針を示してもらうことで慢性B型解離に対する至適アプローチを議論したい。
≪小児≫
13.小児がんの外科治療と機能温存:どこまで取ってどこまで残すか
↓詳細
小児がんの予後が向上するに従い治療後のQOLがより重要視されるようになっているが、外科療法においてmarginを確保し根治性を追求する手術と、隣接臓器や重要血管・神経等を温存する機能温存手術を両立させることは多くの場合困難である。本セッションでは各腫瘍に対する切除の根治度と、予後あるいは中長期の臓器機能・QOLとの相関を提示いただき、外科切除のあり方について議論していただきたい。さらに、局所治療において外科療法と双璧をなす放射線療法を含めた根治性と機能温存の両立を目指す多角的戦略についても広く募集したい。
≪呼吸器≫
14.最新技術を用いた呼吸器外科手術【Video】
↓詳細
新しいテクノロジーにより手術の低侵襲化、安全性、確実性の向上が期待できる。日本の呼吸器外科医は安全で確実、低侵襲の手術で世界をリードしている。日本の呼吸器外科の伝統に加え、最新技術を加えることで、さらなる発展が期待できる。呼吸器外科手術における新しい技術を用いた、さまざまな取り組みと成果について発表していただきたい。
≪乳腺≫
16.腋窩治療の個別化「どこまで非郭清は可能か」
↓詳細
乳癌の腋窩治療は19世紀半ばのHalsted手術に始まり、1世紀以上を経てセンチネルリンパ節生検が導入され、現在は7割を超える症例が非郭清である。但し、どこまで非郭清は可能か、明確な答えがない。 術前化学療法を行うcN1症例、センチネルリンパ節転移症例や再センチネルリンパ節生検症例での非郭清、さらにリンパ節生検不要の条件など、薬物療法や放射線療法による局所制御も含めた腋窩治療の個別化について論じていただきたい。
≪内分泌≫
17.甲状腺癌中間リスク群の手術法と予後について
↓詳細
2018年度甲状腺癌ガイドラインでは、甲状腺乳頭癌、濾胞癌はT1N0M0の低リスク群においてはactive surveyが推奨され、T3、T4(EX2)、sNEx、N1(3cm以上)、M1のいずれかの高リスク群においては甲状腺全摘出術+頸部リンパ節郭清後の131I内照射療法が推奨されている。しかしこの間の、例えば腫瘍径がT2で被膜外浸潤Ex1のある症例や、リンパ節転移が多数認められる症例などの手術法、術後の放射線療法の適応などは個々の症例で検討することとなっている。各施設で行っている中間リスク群の治療法を手術ビデオを供覧しながら、術後病理結果、予後結果などを踏まえて議論していただきたい。
≪救急・外傷≫
18.Acute Care Surgery領域における鏡視下手術【Video】
↓詳細
手術中にバイタルサインをはじめ病状が急変しうる急性腹症や外傷患者は、緊急で開腹・開胸にコンバージョンする可能性も高くControversyである。しかし、適切に適応を見極めて、鏡視下施術を行っている施設もあると思われる。本セッションでは、胸部、腹部外傷や救急外科領域における鏡視下手術(虫垂切除や胆嚢摘出は除く)の適応、およびビデオによる手術手技を紹介していただき、ACS領域における今後の鏡視下手術の立ち位置についてディスカッションしたい。
≪栄養≫
19.術後低栄養とサルコペニアの現状とその対応法
↓詳細
術後低栄養とサルコペニアは、担癌状態、手術侵襲、術後経口摂取低下ならびに術後栄養吸収不良、化学療法の副作用、術後の鬱および運動量低下、筋肉の萎縮などが互いに複雑に関連し発症すると考えられている。しかし、この古くて新しい病態は、明確な診断基準がないことや、外科医そのものに関心が薄かったことから軽視される傾向にあった。そこで本セッションでは、術後低栄養とサルコペニアの現状を把握し、具体的予防策や対応策について基礎および臨床データから検討していただきたい。
≪基礎≫
20.外科医療におけるビッグデータの有効活用
↓詳細
エビデンスレベルの高い研究としてランダム化比較研究(RCT)が頻用され、多くの新知見を生み出してきた。一方でさまざまなバイアスの排除が非常に困難なclinical question(CQ)、特に外科領域におけるCQの解決にはRCTは不向きの場合が少なくない。本セッションではNCDなどのビッグデータを用いた観察研究から、実臨床に即したエビデンスの創出など、その有効活用について発表いただきたい。
≪領域横断≫
21.高齢患者に対する(周術期管理及び)術後フォローアップの留意点と工夫
↓詳細
本邦における高齢化は他に類を見ないほど加速の一途をたどり、今日の我が国における医療に絶大な影響を及ぼしている。われわれ外科医にとっても避けては通れない現在進行形である高齢化社会において、集学的治療の重要度が高いと考えられる高齢者に対して外科診療を行う上での周術期管理および術後のフォローアップならびに術後治療に関する留意点、さらには外科医の役割などについても癌診療にとらわれず各領域から広く発表を募り、議論していただきたい。
ワークショップ
≪上部消化管≫
01.Stage IV胃癌に対する新しい集学的治療戦略
↓詳細
化学療法の進歩により、遠隔転移を有する胃癌に対しても化学療法後にconversion手術が可能となる症例が増えている。さらに、最近は一次治療から免疫チェックポイント阻害剤を併用できることになり、今後はStageIV胃癌であっても完全に治癒する症例が増加することも期待されている。本セッションでは、各施設あるいは各グループが行っているStageIV胃癌に対する新しい集学的治療戦略について紹介していただきたい。
03.早期胃癌に対する新たな縮小手術の試み【Video】
↓詳細
早期胃癌に対して、以前は空腸パウチ間置や幽門保存胃切除術などの新しい術式が盛んに試みられていたが、最近ではこういった縮小手術の開発は下火になっている感が否めない。ICG蛍光ナビゲーションやAIといった最新のテクノロジーの応用も含めて、早期胃癌症例における術後QOLのさらなる改善を目指した、新たな縮小手術の試みについて紹介していただきたい。
04.局所進行食道癌に対するロボット支援下食道切除【Video】
↓詳細
胸部食道癌に対するロボット支援下食道切除術は、2018年の保険収載以降急速に症例数を伸ばし、適応症例も表在癌から進行癌へと拡大してきている。ロボット支援下手術では微細解剖に沿った精緻な手術が再現性高く行うことができるため、局所進行食道癌に対しても腫瘍と周囲組織との剥離層が明確に認識され、安全性、根治性の高い手術が期待される。本セッションでは局所進行食道癌に対するロボット支援下手術の手技の工夫と治療成績を示していただき、その課題と将来展望を示していただきたい。
≪下部消化管≫
06.より安全で有効な大腸手術を目指した新しい技術と工夫(AI、ナビゲーション、モニタリングなど)
↓詳細
近年、外科の領域でもAIやナビゲーションなどを応用した新しい技術の開発や活用の可能性について論じられるようになった。大腸手術においては腹腔鏡手術やロボット手術などの低侵襲手術が急速に広まってきており、経肛門・会陰手術などの新しい手術アプローチ法も専門施設を中心に行われつつある。これらの新しい手術技術とAIやナビゲーションなどとの親和性は高く、手術の安全性や正確性をより高めることが期待されている。本セッションでは、AI、ナビゲーション、モニタリングをはじめとする新しい技術の大腸手術への応用や取り組みについて発表していただき、将来の可能性について論じていただきたい。
07.直腸癌に対する最適な集学的治療と手術術式をめざして
↓詳細
近年、本邦においても直腸癌に対する周術期補助療法の有用性が認識されるようになり、欧米では標準治療となっている術前化学放射線療法(CRT)も本邦ガイドラインで推奨されるようになった。最近では、特に高リスク症例を対象としてCRTに術前化学療法を併用するtotal neoadjuvant therapy(TNT)の成績が欧米から報告され、本邦でも注目されている。しかしながら直腸癌に対する本邦の手術術式は、骨盤側方リンパ節郭清など欧米と異なっている点もあり、集学的治療の位置付けは十分に定まっていないのが現状である。本セッションでは直腸癌に対する最適な集学的治療と手術術式のあり方について、各施設の取り組みと今後の展望について論じていただきたい。
08.大腸癌周術期治療に対するPrecision Medicine
↓詳細
進行大腸癌ではがんゲノム検査が導入され、Precision Medicineが日常診療で行われるようになった。一方、結腸癌の周術期治療には分子標的薬の上乗せの効果はなく、薬剤強度を上げるだけでは効果が改善しないことが、さまざまな臨床試験で明らかとなっている。つまり、周術期治療こそ症例を層別化した治療選択で、効果を最大限に発揮できる可能性が示唆されている。本セッションでは、Precision Medicineを考慮した大腸癌周術期治療について、新しい治療戦略や研究成果についてご発表いただきたい。
09.大腸手術における合併症軽減・術後臓器機能温存やQOL低下防止のための工夫
↓詳細
腹腔鏡手術やロボット支援下手術の導入により、拡大視野での精緻な手術が可能となった。しかし、縫合不全をはじめとした手術合併症や、術後排便機能障害などの臓器機能障害の解決には至っていない。これら合併症は患者QOLの低下を招くばかりでなく、予後への悪影響も報告されている。本セッションでは大腸手術における合併症軽減・術後臓器機能温存のための工夫を発表いただき、現時点での残された解決すべき問題点も明らかにしていただきたい。
≪肝胆膵≫
10.局所進行肝癌に対する予後改善を目指した治療戦略
↓詳細
進行肝細胞癌における切除後の高率な再発と再発に対する治療は長期予後を改善する上で大きな課題である。一方で肝細胞癌に対する分子標的治療や免疫チェックポイント阻害剤など新たな薬物治療が開発されており、集学的治療による予後改善が期待される。そのような背景から、肝癌においても膵癌に準じたR、BR、URといった切除可能性に関する定義やそれに基づく新たな治療戦略の確立が求められている。本セッションにおいては切除不能病変に対するconversion surgeryを含めた進行肝癌に対する予後改善を目指した治療戦略とその成績をお示しいただき、今後の展望について議論をいただきたい。
11.胆道癌肝切除における安全性向上のための周術期管理
↓詳細
数ある肝胆膵外科手術の中でも胆道癌に対する肝切除は最も高リスクであり、その死亡率は世界的にみて東低西高の傾向がある。本邦では術前・中・後に至る綿密な管理法により安全性向上に貢献していると推定される。本セッションでは各施設における周術期管理に関する取り組みの工夫とプロトコールをその短期成績改善効果とともに提示していただきたい。ただし、テーマは胆道ドレナージと門脈枝塞栓術に特化したものは除き、他施設への流用性・即効性が高い内容を募集したい。多様な視点から議論できることを期待する。
12.膵管内乳頭粘液性腫瘍における新たな知見と外科治療指針
↓詳細
膵管内乳頭粘液性腫瘍(IPMN)国際診療ガイドラインは2022年に3回目の改訂が行われる予定である。切除適応の指標であるhigh-risk stigmataとworrisome featuresは少しずつ変更されてきているが、悪性診断能は未だ十分とは言えない。また至適切除範囲の決定法、低侵襲手術の導入、浸潤癌への補助療法、切除後残膵再発病変の取扱い、通常型膵癌高危険群としてのスクリーニング体制などの課題も多い。本セッションでは最新のIPMN外科治療指針に関して様々な視点での議論をお願いしたい。
13.安全かつ効果的な肝移植手術のための革新的戦略【English】
↓詳細
我が国で初めて生体肝移植が行われてから30年が経過する中で、術式や管理に関する大幅な改良がされ、現在生体肝移植は日常診療の一つとして行われるようになった。一方、原疾患発例に対する治療や再移植術、高度門脈血栓症例やBudd-Chiari症候群に対する手術の工夫、抗ドナー抗体陽性例に対する対応、早期グラフト不全、低侵襲ドナー手術など、安全かつ効果的な生体肝移植に到達するために打ち破る壁がいまだに存在する。本セッションでは、生体肝移植において打ち破るべき壁とそれに対する挑戦に関して広く議論をいただきたい。
≪心臓≫
≪血管≫
15.CLTI(包括的高度慢性下肢虚血)の治療選択
↓詳細
CLTI(包括的高度慢性下肢虚血)に対する治療は、distal bypassを含めた外科的血行再建とEVT(血管内治療)が中心となっているが、EVTデバイスの急速な進化と循環器内科医などの参入により、治療体系が変わりつつある。外科医は両者を使い分けることができるが、ハイブリッド治療も含めその治療戦略は多岐に渡る。特に膝部を含めた下腿への治療方法や手技は今後のトピックといえる。各施設における外科的血行再建と血管内治療それぞれの適応や比率、手技の工夫、またその成績や治療選択判断の根拠となるデータについて論じていただきたい。
≪小児≫
16.画像診断を含めた新しいテクノロジーの小児外科治療への応用
↓詳細
疾患や臓器に多様性のある小児外科分野においても、近年画像診断システムや新規デバイスの進歩が著しい。高精細画像による従来は見えなかったものの見える化、3D画像や3Dモデルなどを応用した手術シミュレーション、ICGなどの蛍光物質やVR(virtual reality)などによるナビゲーション手術、AI技術の臨床応用など、本セッションでは現在の最先端から未来の夢に至るまで、新しいテクノロジーの小児外科治療への応用に関する可能性を基礎研究から臨床応用まで、幅広く提示していただきたい。
≪呼吸器≫
17.転移性肺腫瘍の手術適応 - 外科手術の適応はどこまでか
↓詳細
抗腫瘍薬の進歩により、転移性肺腫瘍の手術適応に今後変化が起こる可能性がある。手術と非手術の治療法の比較をランダム化比較試験による検討の報告は現在まで少ない。転移性肺腫瘍に対しての手術が生命予後にどれだけ関与しているのかについて考察し、発表していただきたい。
18.呼吸器外科領域でのロボット支援下手術の克服すべき課題と手技の工夫
↓詳細
呼吸器外科分野におけるロボット支援下手術は年々増加している。肺悪性腫瘍に対する肺葉切除、区域切除、縦隔腫瘍、拡大胸腺摘出術等、適応も広がってきた。各施設での経験、工夫が蓄積されつつある。「普通の手術」になった中での各施設における様々な工夫、安全対策、問題点などを発表していただきたい。
≪乳腺≫
≪内分泌≫
20.局所進行甲状腺癌の最新治療【Video】
↓詳細
甲状腺癌は予後良好な癌として認識されているが、甲状腺周囲には気管、食道、総頚動脈、内頚静脈、反回神経、上喉頭神経外枝などの重要な器官が存在している。甲状腺癌が局所進行し、甲状腺被膜外浸潤や、転移リンパ節の節外浸潤が生ずれば、これらの臓器に浸潤する症例も存在する。これらの臓器は生体の機能維持にとって重要であり、また甲状腺癌の生命予後は良好でもあるため、腫瘍のcurative resectionと術後の機能維持のバランスを考慮しての甲状腺癌摘出手術が必要である。本セッションでは気管、食道、動脈、神経浸潤などをきたした局所進行甲状腺癌の手術適応と手術法(オープンあるいは内視鏡下手術)を、ビデオを供覧しながら議論していただきたい。
≪救急・外傷≫
21.Acute Care Surgeonsの守備範囲と地域医療での役割
↓詳細
Acute Care Surgery (ACS)は、外傷外科、一般緊急外科、外科集中治療、Surgical Rescueの4つの柱からなる。ACSの認定外科医は2019年から始まり、現在、全国に181名おり、ACS学会認定外科医の活躍が期待される。そこで、ACS認定外科医を擁す施設での現状と、ACSを担う外科医がどのように役割を院内で担っているかを議論し、今後のわが国のACS認定外科医の守備範囲や各地域での役割についてディスカッションしたい。
≪基礎≫
≪栄養≫
23.低栄養の評価は何を用いるか? GLIM基準を中心として
↓詳細
わが国は世界的に見ても高齢化が進んでおり、担癌高齢者の栄養状態がおしなべて不良である。また、癌治療に化学療法が積極的に行われるようになったことも加わり、栄養不良の要因は少なくない。実際、わが国のNCDデータを用いた検討で、10%以上の体重減少のある患者の手術関連死亡が有意に多かったことや、術前低PNI群の予後が有意に不良であったことが報告されている。しかし、低栄養の評価として様々な指標が臨床現場で使われているが、詳細な疾患ごとの使い分けや指標のグローバル化は進んでいない。そこで、2018年に世界規模での低栄養の診断基準を目指した GLIM基準が提示された。本セッションでは、GLIM基準を中心に低栄養の評価について議論していただきたい。
≪領域横断≫
24.AR、VRと外科~診断・手術・教育における活用
↓詳細
手術のひとつの進化型がNavigation surgeryであるといえる。Indocyanine green (ICG)を用いた蛍光法によるイメージングにより腫瘍、リンパ管、腸管血流などを簡便かつ正確に描出することで安全で精密な手術の遂行を可能とするNavigation surgeryに代表されるように、機器の進歩もあいまって各種画像データを3D構築することで術中に限らず術前からナビゲーションする試みなど、現在Navigation surgeryは更なる進化を遂げている。そこで領域横断セッションである特性を生かし各領域から領域ならではの工夫点を発表していただきたい。
26.診療やトレーニングの質を担保することを目的とした特定の分野における症例集約化の是非
↓詳細
近年、大規模データ集積により各施設における治療成績が見える化され、これまでブラックボックスであった手術成績の施設間格差についても議論されるようになっている。一方で疾患構造の変化やTAVIやロボット支援下手術に代表される新しい手術技術の登場により、手術成績をいかに担保しながら若手教育の質を維持していくかが大きな課題となっている。海外ではすでに症例の集約化が進む地域もあることから、本邦におけるhigh volume center設立の是非、またその在り方について各領域から広く意見を募り、本学会での方向性を模索すべく、これからの展望について各領域から発表していただきたい。
ディベート【指定演題のみ】
≪上部消化管≫
01.噴門側胃切除の再建法は?上川法 vs SOFY法 vs ダブルトラクト法(胃癌)
↓詳細
上部胃癌に対して腹腔鏡下あるいはロボット支援下に噴門側胃切除を行う場合の再建法としては、最近では上川法、SOFY法、ダブルトラクト法の3つが主流である。各術式ともに一部の施設からは良好な術後成績が報告されているが、どの術式もまだまだ解決すべき課題が多いと言わざるを得ない。本セッションでは、それぞれの短期・長期成績を元にこれらの術式のメリット・デメリット、一般化していく上での課題と手術のコツについて討論していただきたい。
≪乳腺≫
02.術前化学療法が奏効した広範な石灰化を有するHER2 type乳癌に対して乳房手術のDe-escalationは可能か?
↓詳細
新規薬剤とそのマネージメントの進歩に伴い、近年の術前化学療法の治療成績は向上している。
特に2つの抗HER2薬を用いる術前化学療法では、約60%に原発巣の病理学的完全奏効が得られている。
術前治療が奏効した乳癌患者に、どのような治療方針を立てるべきか世界でも議論が分かれている。
今回のディベートでは、癌が進展していた範囲を切除する慎重派、完全奏効が疑われる乳癌に対して非切除もしくは小さい切除を試みる革新派双方の立場から、現在のエビデンスを提示していただき会場で討議したい。
Young Investigator's Award
演題登録時の希望セッションに「サージカルフォーラム」または「サージカルフォーラムまたはポスターセッション」を選択した場合、40歳以下の会員限定で、Young Investigator’s Awardの候補演題に希望されるかの選択項目があります。査読結果上位の演題から選出いたします。
サージカルフォーラム
応募にあたり、セッションカテゴリーを選択いただきます。カテゴリーの詳細はこちら をご参照ください。
デジタルポスター
応募にあたり、セッションカテゴリーを選択いただきます。カテゴリーの詳細はこちら をご参照ください。
研修医の発表セッション・医学生の発表セッション
外科を志す研修医と医学生からの演題を募集いたします。
演題発表は、下記を予定しております。
研修医の発表セッション:4月28日(金曜日)午後
医学生の発表セッション:4月29日(土曜日)午後
ご応募される際には、所属施設の規定を確認し、許可を得たうえでご登録いただけますようお願いします。たくさんのご応募をお待ちしております。
演題応募時に「医学生」「初期臨床研修医」の方は定期学術集会への参加登録費は無料 となります。
トラベルグラント
海外の研究者(40歳以下)の応募を受付いたします。トラベルグラントに採用された場合は、旅費・学会参加費の一部が支給されます。
詳しくは、トラベルグラントページ をご覧ください。
演題採否について
演題採否は、オンラインでご確認いただけます。採否公開時期につきましては、後日ご案内申しあげます。
個人情報について
ご登録いただいた個人情報は、第123回日本外科学会定期学術集会の運営準備の目的以外での使用はいたしません。また、ご入力いただいた個人情報は、必要なセキュリティの対策を講じ、厳重に管理いたします。
演題登録に関するお問い合わせ
一般社団法人日本外科学会
〒105-5111 東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル南館11階
TEL:03-5733-4094 FAX:03-5473-8864
E-mail:jss123-tokyo@jssoc.or.jp