演題募集期間
2025年7月初旬 ― 8月下旬 予定
《重要》倫理的手続きについて
演題応募にあたり、倫理的手続きの承認日は2025年10月31日(金曜日)までとなります。
※上記期日を過ぎた場合には「不採用」となりますのでご留意ください。
演題応募資格
本学会学術集会では登録演題の筆頭演者は日本外科学会の会員に限ります。演題登録の際には、会員番号が必要となりますのでご注意ください。学会への入会につきましては日本外科学会のホームページ をご覧ください。
但し、外科を志す研修医と医学生は、「研修医の発表セッション」と「医学生の発表セッション」のみ、応募が可能です。
演題募集について
外科系諸分野におけるオリジナルな発表を広く募集いたします。
演題応募は1人1演題といたします。
(指定演題におきましてご講演をご依頼させていただいている方については、公募演題応募はなるべくご遠慮くださいますようお願いいたします。)
日本外科学会教育委員会の「二重発表 」に関する基準を厳守してください。
抄録作成にあたっては、
「症例報告を含む医学論文及び学会研究会発表における患者プライバシー保護に関する指針 」、「ヘルシンキ宣言 」、「医学研究に関する指針 」などの倫理的問題について演者の責任で遵守解決の上、応募してください。抄録本文に著者 および施設名 が特定できる記載はご遠慮願います。
演題の採否、発表形式、発表分野につきましては、会頭にご一任ください。
採用された演題の抄録は、ホームページにて公開されます。
今回から上級セッションの採用演題は英文抄録も掲載いたしますので日・英の抄録をご登録いただきます。
抄録文字数について
≪上級セッション≫
・抄録本文【日本語・英語】を登録してください。
(日本語;全角800字/半角1600字以内)(英語;250word/半角1600字以内)
・テーマに【International】のつくセッションは英文抄録のみ登録してください。
(英語;250word/半角1600字以内)
≪一般演題≫
・抄録本文【日本語】を登録してください。
(日本語;全角800字/半角1600字以内)
・英文抄録を希望の場合は日本語入力欄に半角1600字以内で登録してください。
※図表を挿入する場合は査読時のみ使用させていただきます。
掲載抄録について
・上級セッションで採用となった場合には【日本語・英語】の2種を掲載いたします。
・上級セッション(International)で採用となった場合には【英語】抄録を掲載いたします。
・上級セッションに投稿したが、一般演題として採用となった際には【日本語抄録のみ】掲載させていただきます。
利益相反について
発表演題が外科研究である場合(培養細胞や実験動物を使用した基礎研究を含む)、筆頭演者・共著者分も含めて過去3年間における発表内容に関連する企業や営利を目的とする団体に関わる利益相反状態の申告が必要となります。下記を必ずご確認の上、演題登録をお願いします。
一般社団法人日本外科学会「外科研究の利益相反に関する指針 」について
発表時の開示スライドサンプル
→ 申告すべき利益相反状態がない場合 (137KB)
→ 申告すべき利益相反状態がある場合 (143KB)
倫理的手続き確認について
学術集会で発表される医学系研究は、研究倫理に関連するすべての宣言、法律、政令、省令、指針及び通知等を遵守して行うことが求められ、そのために「日本外科学会学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針」が作成されました。
この「日本外科学会学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針」は、複数回の改訂を重ねましたが、現在は日本医学会連合の「学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針」に倣う方針となっております。
会員・非会員が学術集会へ演題を応募する際にはこの指針を遵守する義務があります。
また、この指針は、会員・非会員の自由な研究活動に制限や拘束を加えるためのものではなく、あくまで研究者が研究対象者(患者や医師、健常対照者などを含む被験者)の福利を最優先に考え、法令・指針等を逸脱することなく幅広い研究活動を行うための規範で、同時に会員・非会員を守るためのものでもあります。
詳細は下記のURLをご参照ください。
「日本外科学会学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針 」
演題応募の際には「承認番号 」と「承認日付け 」が必要となりますので、予めご準備ください。
※倫理審査を必要としない演題は、投稿日の日付けを入力してください。
申請中の場合は以下のようにご登録ください。
「カテゴリー分類」は承認前でも想定される項目を選択してください。
承認番号は「999」、承認日は「999年」と入力ください。
承認番号・承認日が確定した場合は、10月31日(金曜日)までに「確認・修正」画面よりご登録ください。
プログラム編成の都合上、10月31日(金曜日)以降に承認となる場合は、ご応募いただけませんので、ご了承ください。
演題締切日までに演題登録が無い場合は、無効となりますので、ご注意ください。
演題取り下げの規定について
学術集会は、研究成果を発表するとともに、その研究に対する学術的批評を受ける科学的討論の場です。学術集会における発表とは発表者の学術的価値を問う場であり、責任と矜持が伴わなければなりません。
採択を受けた発表を何らかの理由で取り消す、あるいは自ら発表ができない事情が生じた場合には、一定のルールに従った届出を行うことを必須とし、倫理委員会において「学術集会における演題取り下げにおける規定」を作成しましたので、詳細は下記のURLをご参照ください。
「日本外科学会学術集会における演題取り下げにおける規定 」について
※演題取り下げ・演者変更のフォームは、採択結果の通知後にこちらに掲載いたします。
応募方法
演題申込は全て本ホームページからのインターネットによるオンライン登録となります。
応募締切直前は回線が大変混み合うことが予想されますのでお早めにご登録ください。
登録内容を修正するためには演題登録番号とパスワードが必要となります。演題登録時に発行されますので必ず控えるようにしてください。なお、パスワードの再設定は演題登録完了のメールをご参照ください。
演題応募に関するお問い合わせは、以下までお願いいたします。
一般社団法人日本外科学会
〒105-5111 東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル南館11F
TEL:03-5733-4094 FAX:03-5473-8864
E-mail:jss126-hokkaido@jssoc.or.jp
演題登録
登録はこちらから
上級セッション
上級演題の公募セッションは募集要項を掲載しております。セッションによっては、一部指定演題となります。
上級セッションの【International】は英語での発表となります。
上級セッションの【Video】は発表時にvideoを使用し発表してください。
上級セッションは一部【International】へ変更させていただく可能性もございます。
上級セッションでは、企画、司会者、演者等の聴衆による評価を実施することがありますので、ご承知おきください。
特別企画
01. 高齢者手術における安全確保対策を考える
↓詳細
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02. 外科専門医制度はどうあるべきか:各サブスペからの主張
↓詳細
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03. 外科診療に対する診療報酬の妥当性(126回企画兼ねる)
↓詳細
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04. タスクシフトの現状把握:どこまで進んだか
↓詳細
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06. 男女共働時代の外科におけるequityとは
↓詳細
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126回企画
01. 各専門(サブスペ)領域が考える定期学術集会のあり方
↓詳細
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03. 外科手術の未来予想図 ①;ロボット支援下手術はどこまで普及するか
↓詳細
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04. 外科手術の未来予想図②;ナビゲーション・AI・XR(Extended Reality/Cross Reality)
↓詳細
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05. 新世代が望む外科医像を語る:学会理事とのリアル討論会
↓詳細
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シンポジウム
ある程度完成され、すでに認められている業績を持つ演者が、その業績をさらに発展させたものを示すものであり、したがって、これまでの業績を集約した完成度の高い演題をとりあげるセクションである。それぞれの演者については、個別に質疑・討論を行い、総合討論は行わない。
≪上部消化管≫
01. 食道癌に対するロボット支援手術の治療成績【International・Video】
↓詳細
ロボット支援食道切除が保険収載されて5年以上が経過し、本邦全体の導入時期は終わり、次の段階に入りつつある。本術式の課題として、従来の胸腔鏡手術に対して手術支援ロボットを使用することによる保険点数加算の獲得が挙げられる。そのためには、反回神経麻痺をはじめとする周術期合併症の軽減や予後の改善といった短期・長期成績の向上を科学的に示す必要がある。一方で、本手術の普及と並行して、標準術前化学療法レジメンの変更や免疫チェックポイント阻害剤の導入が進み、周術期治療全体が進歩している。そのため、従来の胸腔鏡手術成績との単純な予後比較は難しくなってきている。本シンポジウムでは、これらの状況を踏まえ、各施設のデータに基づくロボット支援食道切除術の現状と課題について発表していただきたい。
02. 胃癌に対するロボット支援手術の長期成績
↓詳細
厳しい術者基準や施設基準を課すことで、ロボット胃癌手術が安全に全国に普及してきた。導入に先行して行われた臨床試験では短期合併症率の軽減が報告され、近年ではConversion手術等の難度の高い術式における同手術の有用性も報告されている。また、長期成績おいて従来の腹腔鏡手術に比較したロボット手術の有意性に関する報告も認められる。しかしながら、術後合併症の軽減については、大規模リアルワールドデータでは未だ確認されていないのが現状である。本シンポジウムでは、各施設でのロボット胃癌手術の長期成績について発表していただき、今後のロボット胃癌手術の有用性を見据えたエビデンスを明らかにしていただきたい。
≪下部消化管≫
03. 直腸がん治療の新たな展望:Watch & WaitとTotal Neoadjuvant Therapy (TNT)
↓詳細
「Watch & Wait」は、低侵襲かつQOLを重視した治療法として期待されており、適応基準、治療戦略、経過観察の方法、患者選定、社会的受容性など多面的な検討が求められている。一方、TNTは局所進行直腸がんに対して根治性や肛門温存の可能性を高める一方で、術後管理や晩期合併症といった課題も含まれている。本シンポジウムでは、最新のエビデンスに基づき両戦略の有効性や課題を議論し、今後の治療方針の確立に向けて国内外の知見を共有する。基礎・臨床研究や実臨床での経験に基づく演題を広く募集する。
04. 最新エビデンスに基づく直腸がん縫合不全の予防と治療戦略を探る【International】
↓詳細
直腸がん術後の縫合不全は、依然として克服すべき重要な臨床課題である。これは短期的な合併症に留まらず、局所再発、予後、肛門機能といった長期的アウトカムに深く関与することが明らかとなっている。これまでに手技の改良や新規医療機器の開発、臨床試験による検証が進められてきた。ICG蛍光法による血流評価、Pull-through法、Transanal Transection and Single-Stapled anastomosis (TTSS)法、縫合不全に対する経肛門的修復、さらにはWatch & Wait方針も含め、多様な戦略が模索されている。本セッションでは、縫合不全の予防と治療に関する最新の研究成果と治療戦略について、各方面からの知見をもとに活発な議論を期待する。
≪肝胆膵≫
05. 肝門部胆管癌の外科治療の未来展望:革新と課題
↓詳細
肝門部領域胆管癌は、最も高度な外科技術と深い解剖学的理解が要求される難治がんであり、術前の検査から術後の管理に至るまで、施設全体の総力が問われる領域である。わが国は、精緻な外科手術技術において世界をリードしてきた。近年、全身化学療法の進展により、周術期薬物治療が劇的に変化しつつある。さらに、海外を中心に移植やロボット手術による優れた成績も報告されている。本セッションでは、これまでの経験を基に10年後の未来を見据え、肝門部胆管癌の治療における革新と、今後解決すべき課題について、エキスパートに議論していただく。
06. 低侵襲肝切除の現況と工夫【video】
↓詳細
2022年にロボット支援肝切除が保健収載されて以来、徐々に症例数は増加し低侵襲肝切除はさらなる発展を遂げている。これら低侵襲肝切除においても適切な症例選択や手術計画が重要であることは論を待たない。肝切除において、ロボット支援手術と腹腔鏡下手術という2つの手技について、それぞれの利点・欠点なども明らかになりつつある。本セッションでは、ロボット支援下手術・腹腔鏡下手術それぞれの手技を提示いただき、トラブルシューティングを含め、肝切除を安全に遂行するための工夫を提示いただきたい。またロボット支援手術・腹腔鏡下手術それぞれの利点・欠点についてもご提示いただきたい。
07. 膵癌Conversion Surgeryの次なる課題
↓詳細
近年、局所進行膵癌に対するConversion Surgery(CS)の有用性が報告され、新たな治療戦略として注目を集め、データが集積されてきた。しかし、適応基準の標準化、最適な術前治療レジメンの選択、手術手技の確立、早期再発例の判別、長期成績の評価、など、解決すべき課題が山積している。本セッションでは、CSの現状分析と克服すべき課題について、幅広く演題を募集する。CSの真の有効性の確立に向けて、多くの施設からの積極的な応募を期待している。
≪血管≫
08. Juxtarenal/short neck AAA あなたはどの術式を選択する?【video】
↓詳細
本セッションでは、「Juxstarenal/short neck AAA(腹部大動脈瘤)」に対する治療戦略について、多様な術式の選択肢とその適応を議論する。通常のEVARから最新のComplex EVAR(Fenestrated/branchedやChimney)、Open repair、Hybrid手術まで、各術式の利点・課題・工夫を、具体的症例を交えてVideo形式で紹介していただく。術式選択の決め手や合併症対策、施設・術者ごとの工夫など、実臨床に直結する知見を共有する場とする。ご自身の経験に基づくVideo発表を期待している。
≪呼吸器≫
09. ICI併用周術期治療のリアルワールドデータと将来の展望
↓詳細
肺癌周術期治療に免疫チェックポイント阻害薬(IO)投与が保険適用となり、術前かサンドイッチか術後か、どのような治療アルゴリズムを用いているか、そのリアルワールドの有用性を議論していただく。また、IO治療後の切除マージンの考え方について、術後管理の違いについても気管支・肺動脈形成例と単純肺葉切除の違いを中心にご報告いただく。さらに、これまで手術適応とされてこなかったmultiple N2やstageⅢB症例のサルベージ手術が報告されてきているが、施設によっては放射線化学療法+IO(Pacificレジメン)により治療されている施設もいまだ多いと推察される。積極的にICIを導入している施設から、手術のリスクとベネフィット、切除マージンの考え方、術後の合併症管理について、さらには外科医が考える周術期ICI併用療法の適応拡大の可能性と今後の方向性について議論いただきたい。
≪乳腺≫
10. ゲノム医療(HBOC, ct DNA)がもたらした乳癌治療の変遷と展望
↓詳細
2018年BRACA1/2遺伝学的検査、2019年がんゲノムプロファイリング検査が保険収載され、乳癌治療を取り巻くゲノム医療は大きく変化した。ゲノム情報は、初発から転移・再発までコンパニオン診断として必須となる一方、予防切除やサーベイランスに繋がることもあり、その役割は今後さらに拡充することが予想される。また、大規模データの収集が進み、様々な臨床研究や治療法の開発のために利活用が推進され期待されている。一方で、遺伝医療の整備の遅れ、検査のタイミング、治療到達率の低さ、医療経済性など課題は多い。本セッションではゲノム医療について最新の知見を募集し、乳癌治療におけるゲノム医療の成果や問題点とともに、今後の展開について議論を進めたい。
≪内分泌外科≫
11. 遺伝子情報を用いた甲状腺癌の集学的治療の現状と展望【International】
↓詳細
本邦でも進行甲状腺癌に対し、遺伝子変異に基づき複数の選択的キナーゼ阻害薬が使用可能になり、各組織型の進行癌に対し、様々なラインでの使用が各施設で経験されている。本シンポジウムでは、選択的キナーゼ阻害薬を含む進行甲状腺癌の集学的治療に関し、各施設の臨床経験や研究成果を広く募集する。遺伝子検査の活用法や選択的キナーゼ阻害薬の治療成績、実臨床での課題、マルチキナーゼ阻害薬と選択的キナーゼ阻害薬の位置付け、今後の甲状腺癌の治療の展望など、多角的な報告を歓迎する。また、海外からの招待講演では、遺伝子情報の甲状腺腫瘍の診断と治療戦略への応用を提示していただき、今後の遺伝子情報を用いた甲状腺腫瘍の診療について議論したい。
≪小児≫
12. 小児がん領域の外科治療(機能温存、QOL改善、妊孕性温存など)
↓詳細
小児がんの外科的治療においては、腫瘍の切除による根治を目指すだけでなく、患児の成長や将来の生活を見据えた機能温存や生活の質(QOL)の向上が重要な課題となる。特に妊孕性の保全や整容面への配慮、発達段階に応じた術式の選択など、成人とは異なる複雑な判断が求められる領域である。本テーマでは、各種小児がんに対する外科的アプローチの実際、新たな治療技術の導入例、術後長期フォローアップの工夫、多職種連携による支援体制など、多様な視点からの発表を期待する。小児がん外科治療の現状と今後の課題、さらには展望に関して論じていただきたい。
13. 小児肝腫瘍に対する最新の治療【International】
↓詳細
小児肝腫瘍は稀少疾患であり、外科治療と化学療法による集約的治療が治療成績向上に不可欠である。小児肝腫瘍に対する国際共同臨床試験(PHITT)の解析が現在行われており、次の臨床試験に向けての課題が徐々に浮き彫りになることが期待されるところである。本セッションでは、それぞれの施設で行っている肝切除や移植の適応、手術アプローチ、治療成績などを提示いただき、小児肝腫瘍に対する外科的視点からの展望および次の臨床試験において明らかにしたい臨床課題について議論していただきたい。
≪救急・外傷・災害・地域≫
14. 災害医療と外科医 -銃創・爆傷および戦災への準備と実際- 【International】
↓詳細
近年、大規模自然災害のみならず、爆弾や銃器テロによる爆傷、銃創傷病者への対応準備が求められている。自然災害における急性期医療以上に、緊急手術を中心とした迅速かつ的確な外科的対応が負傷者救命の重要な鍵となる。本セッションでは外傷チームの手術技能向上の取り組みのみでなく、受け入れ施設の体制構築、大規模イベント時の派遣や受け入れ準備の経験、加えて緊張が高まる近隣国の取り組み等を共有することで、我が国の災害医療の質向上に資する議論をしたい。
≪総論・基礎・教育分野≫
15. 一滴が決める治療ストラテジーリキッドバイオプシー研究の最前線
↓詳細
リキッドバイオプシー技術は、がん診断や治療モニタリング、早期発見の分野で急速に進化している。循環腫瘍DNA(ctDNA)、循環腫瘍細胞(CTC)、エクソソームなどのバイオマーカー解析は、非侵襲的でリアルタイムな腫瘍の動態把握を可能にし、個別化医療の実現に貢献する新たなツールとして注目されている。この技術革新により、外科医もリキッドバイオプシーを活用し、術前・術後のがん管理に積極的に取り組むことが求められている。新規技術の開発から臨床応用に至るまで、多角的な視点からの研究を歓迎する。革新的な発見やこれからの課題について議論を深め、リキッドバイオプシー研究の最前線を共有する場としたい。
16. 再生医療は外科学の未来を創ることはできるのか
↓詳細
外科学に関する再生医療の基礎研究は目覚ましく進んでいるが、依然臨床応用化された技術は少ないのが現状である。本セッションでは、再生医療の最新の基礎研究を紹介するとともに、再生医療の各臓器不全治療における役割、そしてトランスレーショナルリサーチをご紹介いただき、再生医療が今後の外科治療に与える影響に関して議論したい。
パネルディスカッション
数人の演者が一つの問題について全員で集中的に討議を戦わせるセクションである。司会者が主導となり総合討論を行い、演者は自己の経験や業績にもとづいて異なる意見を述べあう。演者による講演を行うかどうかは司会者に一任し、聴衆は演者間の討論の中から、今後の診療に取り入れるべきものを得る。
≪上部消化管≫
01. 胃癌に対するConversion手術の治療成績
↓詳細
近年の化学療法の進歩により、ステージ IV もしくは切除不能と診断された胃癌でも、化学療法後に根治切除を目指して行われる Conversion 手術によって長期生存が可能となる症例が見られるようになった。しかし、依然として予後は不良である。本パネルディスカッションでは、各施設における胃癌に対するConversion 手術の成績について発表していただき、その課題について議論していただきたい。
02. 食道癌手術における最適な消化管再建法
↓詳細
食道亜全摘術後の再建術は縫合不全の発生率が比較的高く、これまでに多くの工夫や改良がなされてきた。また、再建臓器には胃管が用いられることが多いが、胃が使用できない場合には小腸や大腸が用いられており、施設ごとに工夫がなされているのが現状である。再建臓器、再建経路、吻合法など様々な観点から、未だゴールデンスタンダードな再建法は確立されておらず、多くの課題が残されている。再建方法による合併症率の違いのみならず、術後の逆流症状、食事摂取量、栄養状態、体重変化などのQOLに関する治療成績を提示いただき、最適な消化管再建法について議論していただきたい。
04. High risk患者に対する上部消化管手術の治療戦略
↓詳細
胃癌や食道癌といった上部消化管手術において、高齢患者や重篤な併存疾患を有する患者の手術機会は増加している。そのようなHigh risk症例に対して、実臨床では手術適応の制限や切除範囲・リンパ節郭清の手控え、センチネルリンパ節郭清や緩和的な腹腔鏡内視鏡合同手術(LECS)など、慎重なアプローチが求められる場合が少なくない。今後さらに増加が予想されるHigh risk症例に対する上部消化管手術の手術適応、術式、周術期管理、治療成績などについて、各施設の現状を報告いただき、High risk症例に対する治療戦略の最適解を導くための議論を行っていただきたい。
≪下部消化管≫
05. Pelvic exenterationの今後を考える
↓詳細
周囲浸潤骨盤悪性腫瘍・局所再発直腸癌の治療の一つとして骨盤内臓全摘術がある。高難度かつ侵襲の大きな手術でもあり、エビデンス構築のためには症例の集約が必要である。しかし、症例のバックグランドが異なり手術法も多岐にわたるため、統括してデータ解析することは非常に困難である。今後の骨盤拡大手術のデータ蓄積には、詳細な症例バックグラウンドと手術情報、切除標本の検討が必要である。本パネルディスカッションでは、各施設でのこれまでの骨盤拡大手術の検討から拡大手術の今後の方向性をディスカッションしていただきたい。
06. cCRM陽性あるいはT4b直腸癌に対する治療戦略【video】
↓詳細
本パネルディスカッションでは、circumferential resection margin(cCRM)陽性が疑われる症例やT4b直腸癌に対する外科的治療戦略を主題とする。MRIによる正確な局所進展度の評価、術前化学放射線療法やtotal neoadjuvant therapy(TNT)の適応判断、ならびにそれらが手術に及ぼす影響についての考察を含め、ロボット支援下手術やTa/Tpアプローチを活用した高難度手技、他臓器浸潤に対する切除・再建の工夫を、手術動画を中心にご提示していただきたい。
07. 医療コストの観点から考える大腸癌治療
↓詳細
本セッションでは、「医療コストの観点から考える大腸癌治療」をテーマに、最新の治療法とその経済的側面について議論する。ロボット支援手術や新規薬剤を用いた薬物療法、放射線治療など、最新の治療法がもたらす医療費への影響を考察するとともに、コスト削減を実現するための工夫や取り組みについても具体的な提案を歓迎する。治療効果とコストのバランス、保険適用の課題、医療資源の効率的な活用など、多角的な視点からの発表を募集する。
08. 直腸癌に対するTa/Tpアプローチは必要か【video】
↓詳細
直腸癌に対するtransanal(Ta)およびtransperineal(Tp)アプローチは導入から十余年が経過し、一定の臨床的成果が報告されてきた。しかし近年、ロボット支援下手術の急速な普及に伴い、これらのアプローチの適応は再考を迫られている。一方で、狭骨盤や巨大腫瘍、T4進行例など、高難度症例に対しては依然として有用性が高く、その利点を活かす余地も多く残されている。本セッションでは、直腸癌に対するTa/Tpアプローチが現代の直腸癌治療においていかに位置づけられるべきか、必要とされる具体的な病態や状況、ならびにその手技的優位性について、動画を用いてご提示いただきたい。
≪肝胆膵≫
09. 大腸癌肝転移に対する最新の治療戦略【International】
↓詳細
大腸癌肝転移は大腸癌の約30%に見られ、大腸癌における死亡原因の50%以上を占めている。大腸癌肝転移に対する根治療法は肝切除であるが、残肝容量と残肝機能から切除不能とされる症例も多い。術前補助化学療法後のコンバージョン肝切除あるいは2期的切除などこれまでに様々な工夫が報告される一方、最近、大腸癌肝転移でも症例を選べば肝移植により良好な成績を得られることが報告された。本セッションでは、各施設における大腸癌肝転移の根治を目指した最新の治療戦略をご教授いただきたい。
10. 切除可能性分類を踏まえた進行肝細胞癌治療の展望
↓詳細
2023年のコンセンサスミーティングで肝細胞癌の切除可能性分類が提唱された。一方で肝細胞癌に対する分子標的薬や免疫チェックポイント薬などの薬物療法の進歩は目覚ましく、これらにTACEなどを加えた治療も良好な治療成績が報告されるようになった。BR1やBR2に対してこれらの治療を組み合わせた集学的治療の報告例が増える中、各施設での治療方針、治療成績について示していただき、進行肝細胞癌治療の展望について議論していただきたい。
12. Biological borderline resectable膵癌を再考する【International】
↓詳細
膵癌診療において、画像上の切除可能性評価に加え、腫瘍の生物学的悪性度を考慮した治療戦略の重要性が認識されつつある。CA19-9高値などの臨床的因子、さらには遺伝子変異や腫瘍微小環境など分子生物学的因子を加味した新たな切除可能性の概念として、Biological BRの確立が期待されている。本セッションでは、その定義と臨床的意義の確立に向けた研究成果を募集する。
≪心臓≫
13. 自己心温存手術の現在地~重症心不全に対する外科治療のいま
↓詳細
心不全パンデミックの到来が予測される中、近年の薬物療法やカテーテル治療の進歩により、心不全治療における外科の役割は相対的に縮小しつつある。心臓移植やDT-VADなど自己心を置換・代替する治療は近年実施数が増加傾向にあるが、依然として多くの制約がある。一方、左室形成術や僧帽弁下・三尖弁下への外科的介入といった自己心を温存し機能回復を目指す治療は、特に移植アクセスが限られる本邦において独自の進化を遂げ一定の役割が期待されるものの、エビデンスは十分ではない。本セッションでは、自己心温存外科治療の現状と展望について、移植やデバイス治療そして内科治療の立場も含め多角的な立場から議論していただく。
14. Open vs TEVAR~弓部大動脈瘤治療のベストプラクティスは?
↓詳細
弓部大動脈全置換術(TAR)は大動脈外科のマイルストーンであり、多くの外科医が手掛ける重要な術式である。特に本邦から報告されたfrozen elephant trunk(FET)の普及により、TARはより安全かつ標準化された術式となったが、一体型FETの登場や左鎖骨下動脈のfenestrationなど、方法論は今なお進化を続けている。一方、TEVARも低侵襲治療として重要な選択肢であり、新規デバイスの登場によりさらなる発展が期待される。本セッションでは、open surgeryとTEVARのそれぞれの立場から、弓部大動脈瘤治療の最適解を探る。
≪血管≫
15. Frozen Elefant Trankデバイスをどう使い分けるか?
↓詳細
本邦では企業性Frozen Elephant Trunk (FET)デバイスが使用可能となって約10年経過し、FETを用いた全弓部置換術を行う頻度は年々増加している。現在では既存のFETグラフトに加え先端を非ステントカバーとしたFETグラフトや4分枝グラフトとの一体型FETグラフトも発売され、さらにグラフト選択が広がっている。本パネルディスカッションでは各施設におけるFETデバイスの使い分けやそのそれぞれのデバイス固有の利点や欠点などについて議論していただきたい。
≪呼吸器≫
16. 日本の肺移植の現在地と今後の展望【International】
↓詳細
日本の臓器移植は脳死ドナー数の増加を中心に状況が大きく変化しつつある。ドナー数の増加は長く望まれていたことであり、日本の臓器移植の成長過程の一部だが、これに伴い従来のやり方では対応できなくなりつつある。現在の日本の肺移植の課題(実施体制、肺移植をとりまくルールなど)と今後の見通しについて多角的に検討し、日本の肺移植が目指すべき将来像、青写真について議論する。
17. 胸壁再建を必要とする悪性腫瘍の手術治療
↓詳細
肺癌胸壁浸潤、転移性胸壁腫瘍、原発性胸壁悪性腫瘍等、胸壁悪性病変に対する治療は、手術を前提としたCRTの適応、切除範囲の決定と切除方法に加え、胸骨、横隔膜を含めた胸壁再建術の検討が治療戦略上重要となる。なかでも、再建術では、切除範囲に基づく再建の適応、補填材料の性質(自家組織か人工材料か)、固定方法や術後管理、更には補填材の遠隔期変化・変性あるいは耐久性が問題になる。ここでは、単なるビデオセッションでなく、代表的な症例提示も含めて、各施設が行っている再建方法を中心に総合討論を行い、今後の診療に取り入れるべきものの方向性を示していただきたい。
≪乳腺≫
18. 集学的治療に基づく乳癌局所療法の展開と課題
↓詳細
乳癌薬物療法の進歩に伴い、局所療法における治療選択も変化がみられる。術前治療により乳房温存療法の選択肢が広がり、最近ではcN1症例においても、術前治療が奏効した場合には、従来の一律郭清に代わり、センチネルリンパ節生検やTargeted Axillary Dissection(TAD)などが選択肢に加わるようになってきた。さらに、乳房または腋窩手術省略への試みも臨床試験が進行中である。また、限局的かつ少数個の遠隔転移いわゆるオリゴメタスタシス対して、局所療法を併用した集学的治療の有効性も報告されてきている。本セッションでは、乳癌のサブタイプを考慮した集学的治療の選択、そのバランスを考慮した乳癌局所療法の今後の方向性と課題について議論していただきたい。
≪小児≫
19. 先天性食道閉鎖症の長期フォローアップー術式と吻合部狭窄・気管への影響ー
↓詳細
先天性食道閉鎖症は新生児期の根治術後も、吻合部狭窄や嚥下障害、気管への影響など、成長に伴う多様な問題が長期的に顕在化することがある。術式の違いや術後管理の工夫が予後やQOLに及ぼす影響については、依然として明確なコンセンサスが得られていない。本セッションでは、各施設における術式選択、術後のフォローアップ体制、狭窄や気管病変への対応策などをご発表いただき、長期予後改善に向けた課題と展望について広く討論したい。
20. 胎児診断と小児外科治療戦略(他科との協同)
↓詳細
胎児診断技術の進歩により、出生前に小児外科疾患を把握し、出生直後の治療方針を立てることが可能となってきている。これに伴い、産科・新生児科・放射線科・麻酔科など他科との密な連携が一層重要となっている。本テーマでは、胎児診断を契機とした多職種協働による治療戦略、術前準備の工夫、出生タイミングの調整、周術期管理の実際などについてご発表いただき、今後の小児外科における胎児診断活用の在り方について討論したい。
≪救急・外傷・災害・地域≫
21. Surgical Rescue –外科医は全ての合併症手術をAcute Care Surgeonに任せる事が出来るか
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本邦では、Surgical Rescueの本来の定義である「診療領域の異なる診療科による処置・手術に伴う合併症に対する外科的対応」からやや逸れ、外科術後の合併症に対する再手術までもSurgical Rescueに含め、これをAcute Care Surgery(ACS)分野が一括して担うべきとする議論が、特に医師の働き方改革への対応策として盛り上がりを見せている。本セッションでは、一次手術を担当した診療科(呼吸器外科、消化管外科、肝胆膵外科、心臓血管外科など)と、それらの再手術を担うACSの両者の立場から、再手術の引き受けに関する現場の実情、希望、可否、そして是非について議論いただき、学会としての方向性を示す場としていただきたい。
22. Oncologic emergency – 増え続けるがん患者の緊急対応:最良の治療を求めて–
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近年、がんに対しては分子標的薬や免疫療法などの新たな治療法が確立されてきた。それに伴い、がん患者の緊急症(oncologic emergency)に関して、患者数の増加や新たな診療体制構築の必要性が示されている。本セッションでは、Oncologic Emergencyにおいて、外科医が果たすべき役割(緊急手術、緩和的外科介入、治療方針の判断など)に焦点をあて、手術の適応・限界、QOL向上への貢献などを多角的に議論したい。
≪総論・基礎・教育分野≫
24. 海外の外科教育はどうなっているのか?~世界の外科専門医教育の実際~
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海外の外科教育は国によって多様であり、国内では得難い貴重な情報も多い。本セッションでは、海外において臨床留学や研修を経験した外科医を対象に、各国の外科教育システムの特徴、利点・課題、そして日本との違いについて議論を深める。各国における現状報告と実践経験をもとに、多角的な意見交換を行い、国際的な視点から日本の外科教育の強みと改善点を検討することを目的とする。海外での教育経験を有する外科医には、各国の研修環境や教育制度に関する具体的事例や課題、成功要因について発表をいただくとともに、今後の外科専門医教育の質的向上に資する議論を期待する。
25. 若手外科医からの提⾔:ここがヘンだよ外科教育‼
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外科教育の未来を担うのは、時代を担う若手医師である。本セッションでは、外科専門医またはサブスペシャルティ領域専門医を目指し修練中の卒後8年目までの若手医師を対象に、研修過程で感じた「良い点」と「変えるべき点」を、具体例とともに率直に発信していただく。現場からの声を持ち寄り、課題を浮き彫りにするとともに、将来の外科教育をよりよいものへ導くための建設的な議論を展開する。若手医師の実体験から生まれる提言が、次代の外科教育を形づくる新たな一歩となると考える。
≪領域横断≫
26. Global Surgery~海外への外科診療支援~≪領域横断≫
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Global Surgeryとは、世界中の誰もが安全で適切な外科治療を受けられることを目指す、国際的な外科医療支援の概念である。紛争、災害、貧困、医療資源の不足などにより外科的治療が届かない地域では、外科医の専門性が強く求められている。本セッションでは、「外科医こそができる国際貢献」の意義を見つめ直し、支援の在り方や、現地における人材育成を含む持続可能な取り組みについて議論する。SOTA(外科・産科・外傷・麻酔)ケアへのアクセス向上を目指すG4 Allianceの理念を意識した取り組みに関する演題も歓迎する。
27. 臓器移植における虚血再灌流と免疫反応≪領域横断≫
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臓器移植において臓器保存許容時間や急性拒絶の起こりやすさは臓器によって異なるが、虚血再灌流障害が急性拒絶を助長することは臓器によらず共通している。しかし、虚血再灌流障害が拒絶反応の進展に与える影響は未解明な点が多く残っている。本セッションでは、各臓器における実質・非実質細胞、浸潤細胞の細胞間相互作用と細胞内情報伝達やその治療法を提示していただきたい。虚血再灌流障害と免疫反応のクロストークについて、各臓器領域での研究の進展を共有し、今後の治療法開発の向かうべき方向を決める一助となることを目指す。
28. Academic Surgeon 先駆者達の声~トランスレーショナルリサーチの軌跡~≪領域横断≫
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基礎研究が実際の臨床に応用されるまでの道のりは、しばしば険しく、途中で埋もれてしまう研究も少なくない。華々しい研究成果の陰には、数え切れないほどの地道な努力や試行錯誤が隠れている。その過程には、外科医が持つ体力、根気、そしてあきらめない精神が大きな役割を果たしてきたと言える。本セッションでは、創薬、新規治療、医療機器開発など、基礎研究を臨床へとつなげた取り組みを募集する。ここで求めるのは、最終的な成果だけでなく、成功に至るまでの挑戦と経験だ。道半ばの外科医研究者が勇気づけられるような実例を共有し、トランスレーショナルリサーチの魅力と可能性を共に探求する場としたい。
29. 外科医リクルート活動を極める~各サブスペ学会の努力と成果~≪領域横断≫
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各サブスペシャリティ学会においては、若手外科医の教育・リクルート活動に対し多様な取り組みが行われている。本セッションでは、各学会の教育委員会およびU40委員会等の若手委員会の代表者が活動内容を報告し、相互に学び合うとともに、今後の協力体制構築に向けた議論を行うことを目的とする。各学会の活動成果に基づき、効果的なリクルート活動や教育手法について意見を交換し、外科医育成のさらなる発展に寄与する場としたい。
30. 肥満合併患者に対する手術 ~クリニカルアップデート~≪領域横断≫
↓詳細
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ワークショップ
完成した研究成果より、むしろ未完成の進行中の研究をとりあげるセクションである。聴衆との討論の中で助言や今後の方向性が指摘される。斬新な考えや新しい方向などを示すような発表が望ましい。発表内容が多岐にわたることから総合討論は司会者の判断で有無を検討する。
≪上部消化管≫
02. 食道胃接合部癌の治療戦略 ー集学的治療の現状と治療成績ー
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本邦では食道胃接合部腺癌の割合が増加しているものの、集学的治療に関するエビデンスは乏しい。現在、JCOGにおいてDOSまたはFLOTを用いた術前化学療法の上乗せ効果を検証するランダム化比較試験が進行中であるが、現時点では各施設がそれぞれの方法で術前・術後補助療法を行っているのが現状である。本セッションでは、各施設における接合部腺癌に対する集学的治療の適応、その方法、手術のタイミングや治療成績を報告していただき、より効果的で安全な集学的治療戦略について議論していただきたい。
04. T3br・T4食道癌に対する治療戦略
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切除可能境界であるcT3brやcT4といった他臓器浸潤を伴う、または否定できない局所進行食道癌に対する治療戦略は、いまだコンセンサスが得られていない。他臓器浸潤食道癌に対しては従来、標準治療として化学放射線療法が行われてきたが、最近では導入化学療法奏功後のConversion 手術の有効性も報告されている。さらには、免疫チェックポイント阻害薬を含めた新たな集学的治療の開発も期待される。本セッションでは、cT3br、cT4食道癌症例に対する前治療や手術手技、治療成績について各施設の現況を報告いただき、至適な治療戦略について議論していただきたい。
≪下部消化管≫
05. 結腸癌に対するロボット手術は腹腔鏡手術を上回るか【video】
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本セッションでは、「結腸癌に対するロボット手術は腹腔鏡手術を上回るか」をテーマに、ロボット手術の技術的利点やアプローチ、再建法の工夫など、Videoの提示に加え、短期・長期手術成績、教育効果、コストなどの客観的指標を腹腔鏡手術との比較を含めて提示していただき、結腸癌に対するロボット手術の可能性を議論したい。ロボット手術と腹腔鏡手術の比較において、各施設の治療成績を考察し今後の標準術式のあり方について多角的な視点で検討する演題を広く募集する。
06. 炎症性腸疾患治療の最前線:鏡視下手術・ロボット支援手術と薬物療法を含めた統合的アプローチ
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炎症性腸疾患(IBD)に対する治療は、薬物療法の著しい進展により手術適応や治療戦略が大きく変容しつつある。近年、鏡視下手術に加えてロボット支援手術の導入が進み、低侵襲手術の新たな展開が期待されている。これに伴い、外科治療の役割についても再検討が求められており、手術適応、周術期管理、術後合併症の予防および再燃対策等に関する検討が重要である。さらに、増加傾向にあるIBD関連癌、とくにクローン病に合併する悪性腫瘍に対しては、術前診断の困難さや予後不良が指摘されており、サーベイランス、手術、術後補助療法ならびに免疫抑制治療との関連性についても議論を深める必要がある。本セッションでは、これらを含むIBD治療の最前線に関する演題を広く募集する。
07. 大腸癌におけるトランスレーショナルリサーチの最前線
↓詳細
大腸癌領域では、網羅的プロファイリング解析をはじめとする技術革新により、個別化治療を目指したトランスレーショナルリサーチが急速に進展している。KRAS、BRAF、MSIなどの従来のバイオマーカーに加え、がんゲノム医療の普及により、Precision medicineに基づく治療戦略が現実味を帯びつつある。さらに、circulating tumor DNAを用いたMRD評価やLiquid biopsyの応用も注目されている。本セッションでは、各施設における基礎・臨床研究の最前線に加え、外科医ならではの臨床的知見を出発点とする創造的かつ実践的な研究も広く募りたい。大腸癌治療の未来を切り拓く研究成果を発表いただきたい。
08. 大規模データベースと臨床試験から探る大腸癌治療の最新知見と未来展望
↓詳細
本セッションでは、大腸癌治療における最新の知見と未来展望を探ることを目的とする。大規模データベースの解析や大規模臨床試験の成果を基に、個別化医療や新規治療法の可能性を議論したい。AIやビッグデータの活用、分子標的治療、免疫療法など、革新的アプローチに焦点を当て、臨床現場への応用を考察する。研究者、臨床医、データサイエンティストなど、多分野の専門家による発表を広く募集する。
09. 骨盤操作難渋症例に対するロボット支援直腸癌手術の実状とその工夫【video】
↓詳細
本ワークショップでは、高度肥満、狭骨盤、TNT後といった骨盤操作が困難な直腸癌症例に対するロボット支援手術の実際と工夫を取り上げる。これらの症例は術野の確保や操作性に課題が多く、手術の難易度が非常に高い一方、日常診療で遭遇する頻度も高いため、的確な対応法の共有が求められる。しかしながら、これら難渋症例の詳細な術式や工夫について議論される機会は限られている。本ワークショップでは、ロボット手術ならではの利点を生かした具体的な技術や工夫、トラブルシューティングの実際などを広く共有し、外科医同士の実践的な議論を通じて、知識と技術の向上を目指したい。
≪肝胆膵≫
11. 進行胆嚢癌に対する至適外科切除術式の再考
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進行胆嚢癌では、画像では診断できない潜在的なリンパ節転移・微小肝転移を有することがあるため、たとえ根治切除を行っても早期再発を来す症例をしばしば経験する。そのため、進行胆嚢癌に対しては、潜在的な腫瘍進展範囲を切除する術式(S4a/5切除、肝外胆管切除、広範囲リンパ節郭清など)が画一的に行われてきた。また、T3/4胆嚢癌に対しても、広範囲切除が施行され、一部の施設からは良好な成績が報告されている。しかし近年、術後補助化学療法、多剤併用による化学療法レジメ・免疫療法の導入により、切除範囲を含めた外科切除の在り方を再考する時期を迎えている。本セッションでは、周術期の抗腫瘍療法実施も考慮した現時点における胆嚢癌に対する進展度に応じた至適な切除範囲について議論したい。
12. 術後肝不全の現況および予防・治療戦略
↓詳細
本邦で考案され、広く普及した術前門脈塞栓術は大量肝切除後の肝不全を減少させ手術成績の向上に寄与してきた。これに加え、本邦では術前肝機能および切除率の評価に基づいた、緻密な肝切除適応が用いられ、良好な成績が得られてきた。近年欧米からは肝静脈塞栓や門脈結紮+2期的肝切除(ALPS手術)の有用性も報告されている。しかしながら、これらの肝切除適応基準および術前処置を用いても、肝切除後肝不全は一定の割合で発症し、発症後の死亡率は高率である。本セッションでは、基礎研究および臨床の視点からの術後肝不全の予防および発症後の治療戦略について議論いただきたい。胆管再建を伴う肝切除後の肝不全発生率・肝再生率は、単純肝切除に比較して大きな差があるため、これらを分けて検討いただきたい。
13. 胆膵外科医が求める基礎研究の成果とは?
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胆膵外科領域において、臨床的課題の解決には基礎研究からの知見が不可欠である。オルガノイド培養や単一細胞解析などの新技術を用いた病態解明、バイオマーカーの同定、薬剤耐性メカニズムの解析、さらには新規治療標的の探索など、基礎研究は着実な進歩を遂げている。本セッションでは、臨床応用を見据えた基礎研究の成果、特に具体的な研究データがなくても、外科医が臨床上必要と考え、期待される研究成果のアイデア等を含めて、幅広く募集する。
14. 膵ロボット支援下手術の光と影【video】
↓詳細
膵臓外科領域におけるロボット支援手術は、保険収載を機に急速な普及が予想されている。精緻な手術操作や良好な視野展開など、その利点が期待される一方で、安全な導入・普及に向けた課題も指摘されている。本ビデオセッションでは、手術手技の定型化、ピットフォール克服の工夫、術中トラブルへの対応など、実臨床における具体的な経験を共有していただき、膵ロボット手術の現状と課題について検討したいと考えている。
≪心臓≫
15. 複雑病変を克服する~僧帽弁形成術の限界【video】
↓詳細
Carpentierによる僧帽弁形成術の確立から50余年が経過し、術式は理論的体系の整備とともに高い再現性を有する手術として成熟してきた。近年は小切開やロボット支援手術の普及が手技の洗練や理解の深化に寄与している。一方、Barlow病や感染性心内膜炎、先天性疾患など形成困難な複雑病変は依然として大きな課題である。本セッションでは、複雑病変に対する形成技術と成功の鍵を、手術ビデオを通じて精緻に議論いただく。
16. 先天性心疾患に対する手術シミュレーション
↓詳細
先天性心疾患は個々の症例でバリエーションが大きく、従来の心臓カテーテル検査や心エコーなどの診断モダリティだけでは、事前に完全な手術デザインを予測することは困難であった。近年では、3D心臓模型、3DCG、血流動態の可視化など多様なモダリティが利用可能となり、これらを用いたシミュレーションにより、より精緻な術前計画が可能となってきた。本セッションでは、こうした新規モダリティを用いた手術プランニングが、術式の選択や成績、外科医教育に与える影響について、各施設の経験と工夫を共有し、議論を深めたい。
≪血管≫
≪呼吸器≫
18. 隣接臓器合併切除を伴う局所進行肺癌手術における手技の工夫~適応の限界とアプローチ~【video】
↓詳細
周術期治療の劇的な変化と手術関連技術の進歩に伴い、一般的には切除不能とされるような隣接臓器浸潤を伴う局所進行肺癌に対しても手術を行う機会が増加している。必然的に手術の難易度や侵襲度は高くなるため、手術の安全性も重要視される。一方、手術侵襲を軽減するため、従来の開胸アプローチの他に胸腔鏡やロボットを用いることも試みられている。本セッションでは、隣接臓器合併切除を伴う局所進行肺癌に対する手術ビデオを提示していただき、手術遂行のための戦略や手技上の工夫、再建法、手術の注意点やトラブル対策について議論していただきたい。同時に、手術可能とした判断やアプローチ選択の根拠についても示していただきたい。
19. 新機種ロボット参入による呼吸器外科ロボット手術の展望と課題【video】
↓詳細
呼吸器外科手術に新機種ロボットが参入し、ロボット手術のさらなる発展が期待される。呼吸器外科手術における新機種ロボットの特性やダビンチとの相違を検討し、新機種ロボット参入による今後の呼吸器外科ロボット手術の展望と課題について議論していただく。また、最新のロボット技術の導入事例や臨床結果を共有し、各種ロボットの特性とその適用範囲などについて報告いただく。特に、手術支援ロボットの操作性、精度、安全性、コスト効果などの観点から、それぞれのロボットの特質を比較検討する。また、実際の臨床現場での使用経験や課題についても議論し、今後の技術開発や導入に向けた展望と課題を探る。
≪乳腺≫
20. 先進的乳癌外科治療の新時代の幕開け【video】
↓詳細
近年、乳癌外科治療が劇的に変化している。特に2023年12月に保険収載されたRFA(ラジオ波焼灼療法)は乳癌手術治療に大きな変革をもたらし急速に普及している。また、ロボット支援下手術の導入も検討さており、それに合わせて内視鏡手術の見直しも始まっている。また、乳腺外科医による整容性を追求したオンコプラスチィクサージェリーも多くの施設で行われ始めた。センチネルリンパ節生検においても術前化学療法が奏功し腋窩リンパ節転移が消失した症例における適応についても議論されている。本セッションではそれらの先進的乳癌外科治療の利点と欠点、その将来展望について、ビデオセッションとして手術手技の実際を見ながら議論していただきたい。
≪内分泌外科≫
21. 甲状腺・副甲状腺腫瘍に対する低侵襲治療【video】
↓詳細
本ワークショップでは、内視鏡手術、ロボット支援下手術、小切開手術、focused parathyroidectomyなどの外科的治療や、ラジオ波焼灼療法(RFA)などの非手術的治療を含む甲状腺・副甲状腺腫瘍に対する低侵襲治療に関して、それぞれの治療法の適応、治療手技の工夫、合併症対策、治療成績などに関し、幅広く演題を募集する。患者の満足度なども含め、多様な臨床的視点から発表していただき、ディスカッションを行いたい。
≪救急・外傷・災害・地域≫
≪総論・基礎・教育分野≫
23. 臓器灌流は移植医療の救世主となるか?~臓器の修復と評価の最前線~
↓詳細
臓器移植においてドナー不足解消のために、心停止ドナー等の「傷み易い臓器」を利用するニーズがある。単純冷保存では安全に利用できないこれらの臓器を体外で灌流し、虚血再灌流障害を軽減することが臨床的、基礎的な研究で証明されている。しかし、温度、時間、灌流液、エンドポイントの評価等は定まっていない。本セッションでは、各臓器における灌流条件や評価法の現況を紹介いただき、今後外科医がすべき、基礎研究、臨床研究、保健収載・改訂等の道筋を明らかにしたい。
24. メスが切り開くオンコロジー~手術検体で探る最新の癌ゲノム研究~
↓詳細
癌研究領域において、外科医は手術検体という最も優れた材料に近い距離にある。最新のゲノム解析技術は、シングルセル解析、空間トランスクリプトーム解析、メタボローム解析、プロテオミクス、多重免疫染色といった分野で目覚ましい進歩を遂げている。これらの技術革新は、癌研究の中心を従来のモデルからHumanの手術検体へと移行させつつある。この変革により、外科医がこれらの解析に積極的に関与し、臨床情報と統合することが癌研究の発展に不可欠となる。本セッションでは、癌種横断的に、手術検体を用いた最新の研究成果を広く募集する。多様なゲノム解析技術(DNA,RNA,蛋白解析)を駆使した研究を通じて、革新的な発見や新たな知見を共有する場とし、最前線の研究成果を交えて研究者間での活発な議論を期待している。
Young Investigator's Award
演題登録時の希望セッションに「サージカルフォーラム」または「サージカルフォーラムまたはポスターセッション」を選択した場合、40歳以下の会員限定で、Young Investigator’s Awardの候補演題に希望されるかの選択項目があります。査読結果上位の演題から選出いたします。
サージカルフォーラム
応募にあたり、セッションカテゴリーを選択いただきます。カテゴリーの詳細はこちら をご参照ください。
ポスターセッション
応募にあたり、セッションカテゴリーを選択いただきます。カテゴリーの詳細はこちら をご参照ください。
研修医の発表セッション・医学生の発表セッション
外科を志す研修医と医学生からの演題を募集いたします。
演題発表は、下記を予定しております。
研修医の発表セッション:4月24日(金曜日)
医学生の発表セッション:4月25日(土曜日)
ご応募される際には、所属施設の規定を確認し、許可を得たうえでご登録いただけますようお願いします。たくさんのご応募をお待ちしております。
※演題応募時に「医学生」「初期臨床研修医」の方は定期学術集会への参加登録費は無料 となります。
※研修医セッションには、「後期研修医」もご応募いただけます。本会に入会いただいている場合は、一般演題にもご応募いただけます。
トラベルグラント
海外の研究者(40歳以下)の応募を受付いたします。トラベルグラントに採用された場合は、旅費・学会参加費の一部が支給されます。
詳しくは、トラベルグラントページ をご覧ください。
演題採否について
演題採否は、オンラインでご確認いただけます。採否公開時期につきましては、後日ご案内申しあげます。
個人情報について
ご登録いただいた個人情報は、第126回日本外科学会定期学術集会の運営準備の目的以外での使用はいたしません。また、ご入力いただいた個人情報は、必要なセキュリティの対策を講じ、厳重に管理いたします。
演題登録に関するお問い合わせ
一般社団法人日本外科学会
〒105-5111 東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル南館11階
TEL:03-5733-4094 FAX:03-5473-8864
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