演題募集期間
演題募集を締め切りました。多数のご応募ありがとうございました。
《重要》倫理的手続きについて
演題応募にあたり、倫理的手続きの承認日は2023年10月31日(火曜日)までとなります。 ※上記期日を過ぎた場合には「不採用」となりますのでご留意ください。
演題応募資格
本学会学術集会では登録演題の筆頭演者は日本外科学会の会員に限ります。演題登録の際には、会員番号が必要となりますのでご注意ください。学会への入会につきましては日本外科学会のホームページ をご覧ください。 但し、外科を志す研修医と医学生は、「研修医の発表セッション」と「医学生の発表セッション」のみ、応募が可能です。
演題募集について
外科系諸分野におけるオリジナルな発表を広く募集いたします。
演題応募は1人1演題といたします。
(指定演題におきましてご講演をご依頼させていただいている方については、公募演題応募はご遠慮くださいますようお願いいたします。)
日本外科学会教育委員会の「二重発表 」に関する基準を厳守してください。
抄録作成にあたっては、
「症例報告を含む医学論文及び学会研究会発表における患者プライバシー保護に関する指針 」、「ヘルシンキ宣言 」、「医学研究に関する指針 」などの倫理的問題について演者の責任で遵守解決の上、応募してください。抄録本文に著者 および施設名 が特定できる記載はご遠慮願います。
演題の採否、発表形式、発表分野につきましては、会頭にご一任ください。
採用された演題の抄録は、ホームページにて公開されます。
抄録文字数について
抄録本文(全角800/半角1600字以内)を登録してください。
※図表を挿入する場合は査読時のみ使用させていただきます。
テーマに【International】のつくセッションは250word(半角1600字以内)以内で英文の抄録を登録してください。
利益相反について
発表演題が外科研究である場合(培養細胞や実験動物を使用した基礎研究を含む)、筆頭演者・共著者分も含めて過去3年間における発表内容に関連する企業や営利を目的とする団体に関わる利益相反状態の申告が必要となります。下記を必ずご確認の上、演題登録をお願いします。
一般社団法人日本外科学会「外科研究の利益相反に関する指針 」について
発表時の開示スライドサンプル
→ 申告すべき利益相反状態がない場合 (137KB)
→ 申告すべき利益相反状態がある場合 (143KB)
倫理的手続き確認について
学術集会で発表される医学系研究は、研究倫理に関連するすべての宣言、法律、政令、省令、指針及び通知等を遵守して行うことが求められ、そのために「日本外科学会学術集会への演題応募における倫理的手続きに関する指針」が作成されました。
会員・非会員が学術集会へ演題を応募する際にはこの指針を遵守する義務があります。
また、この指針は、会員・非会員の自由な研究活動に制限や拘束を加えるためのものではなく、あくまで研究者が研究対象者(患者や医師、健常対照者などを含む被験者)の福利を最優先に考え、法令・指針等を逸脱することなく幅広い研究活動を行うための規範で、同時に会員・非会員を守るためのものでもあります。
詳しくは《こちら 》をご参照ください。
演題応募の際には「承認番号 」と「承認日付け 」が必要となりますので、予めご準備ください。
※倫理審査を必要としない演題は、投稿日の日付けを入力してください。
申請中の場合は以下のようにご登録ください。
「カテゴリー分類」は承認前でも想定される項目を選択してください。
承認番号は「999」、承認日は「999年」と入力ください。
承認番号・承認日が確定した場合は、10月31日(火曜日)までに「確認・修正」画面よりご登録ください。
プログラム編成の都合上、10月31日(火曜日)以降に承認となる場合は、ご応募いただけませんので、ご了承ください。
演題締切日までに演題登録が無い場合は、無効となりますので、ご注意ください。
応募方法
演題申込は全て本ホームページからのインターネットによるオンライン登録となります。
応募締切直前は回線が大変混み合うことが予想されますのでお早めにご登録ください。
登録内容を修正するためには演題登録番号とパスワードが必要となります。演題登録時に発行されますので必ず控えるようにしてください。なお、パスワードの再設定は演題登録完了のメールをご参照ください。
演題応募に関するお問い合わせは、以下までお願いいたします。
一般社団法人日本外科学会
〒105-5111 東京都港区浜松町2-4-1 世界貿易センタービル南館11F
TEL:03-5733-4094 FAX:03-5473-8864
E-mail:jss124-nagoya@jssoc.or.jp
演題登録
登録はこちらから
※倫理的手続きの承認番号以外の変更はご遠慮ください。
修正が必要な場合は、事務局(jss124-nagoya@jssoc.or.jp )にメールにてご連絡下さい。
上級演題
※上級演題の公募セッションは募集要項を掲載しております。セッションによっては、一部指定演題となります。 ※上級セッションの【International】は英語での発表となります。
※上級セッションの【Video】は発表時にvideoを使用し発表してください。
※上級演題では、企画、司会者、演者等の聴衆による評価を実施することがありますので、ご承知おきください。
※上級セッションは一部【International】へ変更させていただく可能性もございます。
※セッション名の末尾に(完全指定)のあるものはご応募いただけませんのでご留意ください。
特別企画
01. がん診療拠点病院とは-がん診療の均てん化を考える-
↓詳細
全ての国⺠が質の⾼い癌診療(標準的な手術療法、放射線療法、薬物療法等)を等しく受けられるよう、癌診療連携拠点病院の整備が進められているが、その整備指針の中⾝を知っている会員はどのくらいおられるだろうか。そこでは先進的な医療を競って行う姿勢等が評価されるわけではなく、手術手技の修練に余念の無い会員にとっては想定外な内容もいくつか求められている。すなわち、例えば家族を癌で失う等した方々がその経験を踏まえて求める「質」は、外科医の思いとは少し異なった所にあるのかもしれない。国が求める癌医療の中で、外科医として認識しておくべきことは何かを⾒直す機会としていただきたい。
02. 外科医療の「質」管理-第117回定期学術集会以降の進化を語る-(完全指定)
↓詳細
質管理の世界において「課題」とは、理想状態と現状の差、ばらつきを意味し、その認識があって初めてその領域の成⻑が期待できるとされる。第117回定期学術集会では「医療安全そして考える外科学」とのテーマの下、「医療の安全安⼼を確かなものに」という特別企画が催され、当時の具体的な医療事故が外科診療に投げかけた10の課題等について活発な議論が行われた。あれから7年、どのような成⻑が遂げられたのか。本セッションでは、質管理を審査の柱とする国際認証(JCI)が何が求められているかにも言及しながら、改めて近未来における本邦外科領域の患者安全・質管理の在り方等を議論する。
03. 女性だからこそ外科医を目指す-Sustainableな外科診療のために-
↓詳細
女性外科医の活躍ぶりはめざましく、「女性でも参画できる職業」から、「女性だからこそ外科医」という時代に向かっているように感じられる。本セッションでは外科における女性ならではの強み、適性について知見を述べていただきたい。またその特性を活かした女性外科医をいかに育てるのか、女性の参画により医局員全体の働き方をどのように変革していくのか等、上司や指導医の立場からもお話いただきたい。一方、女性外科医が生活と業務の質を維持しながらストレスなくキャリアを推進するのは、欧米においてすら未だ容易ではないとされる。女性外科医のパートナーからの問題提起を含め、今後の課題、改善すべき点についてもご提言いただきたい。
04. 外科診療における医師働き方改革-これまでの対策と今後の課題-
↓詳細
医師の働き方改⾰が本番を迎え、時間外勤務を年1,860時間以内に抑える制度が2024年4月から開始される。この「暫定的」な働き方改⾰の実現のために考え抜いた⼯夫、特に今からでも実施できる対策について最後の情報交換ができる場としたい。さらに10年後には全ての外科医が時間外勤務を年960時間以内に抑えることが求められている。これは実際に可能なのであろうか。臨床でも研究でも真に創造的な成果は寝ても覚めても何かを考えているようなタイプの人から生まれていた可能性があるが、今後はそのような人材はどのように仕事をしていくのか。そして今後もアカデミアから世の中を変えるような成果は生まれるのか。この先の働き方改⾰についても議論を開始していただきたい。
05. 癌治療におけるARCAD Asia・リアルワールドデータベース事業の立ち上げと成果(完全指定)
↓詳細
ARCADアジア(Aide et Recherche en Cancérologie Digestive Asia)とは、アジアを中心として行われた過去の治験・臨床試験データを収集・統合し、医薬品の研究開発等への利活用を行うことを目的としたデータシェアリング事業である。データベースに格納されている過去の治験・臨床試験結果を利活用することで、単一の研究では解析できないような統合解析を行うことが可能となり、研究への幅広いアプローチが可能となる。Stage IV大腸がんの治験・臨床試験データを対象にシェアリングを開始し、胃癌等、他の癌種にも拡げていく。データシェアリングの意義と必要性を紹介し、これまでの成果と可能となる解析例を示し、新薬開発にも活用される今後の展望について語っていただく。
06. 外科学会専門医制度の現状を知り、将来像を語る
↓詳細
旧専門医制度で認定された外科専門医は内科専門医と共に機構専門医に移行せず、学会専門医に留まっている。ただし、2018年の新専門医制度開始後に専攻医となった若手は機構専門医となることから、それ以前の専門医もいつかは機構専門医に移行する日が来ると推察される。現状でそれを妨げているのは何か。また、当初日本外科学会として示し、ホームページにも掲載されているグランドデザインでは現在のサブスペ専門医の上にさらに⾼度な医療を担う3階部分があった。ここはどのような位置づけになるのだろうか。ここでは外科専門医制度の現状についての最新の情報を会員にフィードバックし、その方向性について討議していただきたい。
07. 外科専攻医の教育-若手外科医の視点から-(完全指定)
↓詳細
外科医の役割はサブスペ毎に異なる側面があり、外科治療における低侵襲性の向上、進化する診断技術、薬物療法の個別化・複雑化、サバイバーシップ支援、研究等身につけるべきスキルは時代とともに変化し、キャリアパスも多様化している。専攻医の3年間の過ごし方もまちまちなのかもしれない。近い将来サブスペ専門医をめざす若手医師は3年間で何を学び、どのように成⻑していきたいか、指導医との意⾒交換を行い、よりよい研修システムの構築をめざしていただきたい。
わが国の資源で持続可能な外科診療を考える
05. ロボット手術がもたらすSDGsとは(完全指定)
↓詳細
ロボット支援下手術においては術者が助手とカメラオペレーターもこなし、人間⼯学的に好ましい体勢で手術を行うことができる。手術に必要な外科医の数は減り、外科医の寿命が延伸する等、外科医不⾜に一⽯を投じることができる可能性がある。手術の遠隔指導も可能となり、将来的にはロボットから受信する情報を元にAIを介してある程度の自動運転も実現される可能性がある。様々な手術支援ロボットを活用して外科医不⾜、地域偏在が解消する未来像を描いていただきたい。
06. 外科医療にDiversityとInclusionを
↓詳細
本邦での外科医の業務内容は周術期管理、救急医療、薬物療法、緩和医療、基礎・臨床研究等、多岐にわたるものであり、外科医のdiversityとは性別のみを示すものではない。個々の外科医の多様性(diversity)を尊重し、ライフイベント等人生の様々な時期における社会的状況を考慮することはもちろんだが、各々の外科医の適性に応じた業務のあり方、キャリアパスを考える(inclusion)ことも重要な視点である。医療業界より先んじてこうした課題に取り組み、克服しつつある企業の現状や課題と対比しつつ、考えていただきたい。
シンポジウム
ある程度完成され、すでに認められている業績を持つ演者が、その業績をさらに発展させたものを示すものであり、したがって、これまでの業績を集約した完成度の高い演題をとりあげるセクションである。それぞれの演者については、個別に質疑・討論を行い、総合討論は行わない。
≪上部消化管≫
01. ロボット支援食道手術における短中期成績【video】
↓詳細
ロボット支援食道切除は2018年4月に保険収載されてから5年が経過した。これまでは短期成績に関して、開胸手術やconventional MIEとの比較が報告されてきたが、中期成績に関する知見も必要な時期に差し掛かってきた。短期成績として手術時間に関するlearning curveや出血量、反回神経麻痺、肺炎といった合併症率はどうか、中期成績として全生存率、無病生存期間は従来の術式と比較し遜色ないのか等、各施設のデータを持ち寄り、現時点での本術式の利点と課題を明らかにしていただきたい。
02. 胃癌NAC症例に対する各種アプローチによる胃切除後の治療成績【International】
↓詳細
胃癌に対する術前化学療法(NAC)は日本において推奨レベルには至っておらず、「局所進行胃癌における術後補助化学療法に対する周術期化学療法の優越性を検証することを目的としたランダム化比較第III相試験(JCOG1509)」が現在登録中である。一方、日常臨床ではNACを行っている施設も多くみられ、その治療効果が期待されるところである。しかしながら、NAC後の手術は組織の浮腫や繊維化がみられ、周術期成績に影響を及ぼすことが懸念される。本セッションでは、それぞれの施設で行っているNACの適応、手術アプローチ、治療成績等を提示いただき、胃癌に対するNACの展望を議論していただきたい。
≪下部消化管≫
04. 直腸癌ロボット手術の最前線-エビデンスの創出に向けて-
↓詳細
直腸癌ロボット手術は保険適用となってから5年経過し、各施設では多くの手術経験が蓄積され、多施設共同研究も実施されるようになった。また新機種の手術支援ロボットも新たに消化管領域に適用されるようになり、今後もさらに普及が進むと予想される。しかしロボット直腸癌手術がもたらす患者、医療機関に対する真の価値についてはいまだエビデンスは十分とは言えない。本セッションでは、自施設もしくは臨床研究の成績を幅広く提示していただき、直腸癌ロボット手術の今後の可能性と展望を論じていただきたい。
05. 拡大手術の技術継承-開腹から鏡視下手術まで-【video】
↓詳細
局所進行・再発大腸癌は周辺臓器合併切除を行う拡大手術により根治できる症例がある。しかし、拡大手術の習得は難易度が高く、多くの時間・経験が必要となる。近年、低侵襲手術の普及により骨盤内の詳細な臨床解剖の理解がすすみ、画像を通してその手技が共有できる時代となっているが、拡大手術・高難度手術の技術継承は重要な課題である。本セッションでは拡大手術・高難度手術の若手への技術継承につき各施設での取り組みを紹介していただきたい。
06. 炎症性腸疾患手術の基本手技を見直す【video】
↓詳細
近年、炎症性腸疾患患者の増加により、専門施設以外でも炎症性腸疾患に対する手術を行う機会が増加してきた。潰瘍性大腸炎に対する基本術式は、大腸全摘、回腸嚢による再建術であるが、回腸嚢作成方法、回腸嚢と肛門側の吻合法等は施設によって異なっている。また、緊急手術時に行われる結腸亜全摘では、S状結腸断端の扱いや巨大結腸症で壁が菲薄化し著しく拡張した結腸の取り扱い等には工夫を要する。最小限の腸管切除を基本原則とするクローン病手術では、残存小腸長や病変の程度を加味し切除範囲を決定する必要があり、狭窄病変に対しては狭窄形成術用いられ、術後再発予防を考慮した様々な腸管吻合も行われている。本シンポジウムでは一般病院でも炎症性腸疾患手術の特徴をふまえた手術が施行され、より多くの手術例で良好な術後経過が得られるように、ビデオを通じ炎症性腸疾患手術の基本手技と術式のポイントをお示しいただきたい。
≪肝胆膵≫
07. 低侵襲膵手術における私の工夫【video】
↓詳細
低侵襲手術の普及により膵臓外科手術は大きく変化しつつある。超高解像度画像の下、微細な解剖構造の認識が可能となり、精緻な手術が可能となった。またロボット手術の導入により、内視鏡下での膵・胆道再建が安定的に行われるようになりつつある。しかしながら手術方法は施設によって様々であり定型化はされていない。本セッションでは腹腔鏡下・ロボット支援膵手術における各施設の工夫とその有用性を示す手術データを提示して頂き、安全確実な低侵襲膵手術を行うにはどのような方法が望ましいか議論していただきたい。
08. Precision medicine時代における肝胆膵癌外科切除の役割
↓詳細
Precision Medicineが提唱されて以来、臨床外科への影響を無視できなくなってきた。肝胆膵外科領域においてゲノム検査を基盤とした薬物療法施行中における外科手術の役割は期待はされるが、その有効性は未だ不明瞭である。外科病理が主体をなす現在のTNM分類は、薬物療法でcCRになった事例を分類することに対応できず、Staging不能症例も出現している。最近ではMolecular subtype分類が提唱されてきており、腫瘍の分類、予後予測はどのような方向性になるのかも不透明である。本セッションではPrecision medicineと肝胆膵外科領域にまたがる幅広い演題を募集し、今後の方向性を議論していただきたい。
09. 胆道癌肝切除における死亡率ゼロへの挑戦
↓詳細
近年のNCD調査でも胆管切除や膵頭十二指腸切除を伴う広範囲肝切除の90日死亡率は各々約4%、20%存在し、その高さ世界共通の大問題である。この不幸な転機を回避するために各種合併症対策が講じられてきたが、いまだ不十分と言わざるを得ない。われわれは今後どのようか観点からアプローチすればよいのだろうか?各施設が歩んだ過去と現在、そして死亡率ゼロに向けた今後の方向性を、自施設の死亡率を踏まえて提示していただきたい。
10. 低侵襲肝切除の適応拡大に向けた将来展望【video】
↓詳細
多くの施設で腹腔鏡下肝切除が施行されるようになったが、再肝切除・多発腫瘍、胆道再建必要例等、適応に悩む症例は散見される。また腹腔鏡下生体ドナー肝外側区域切除が保険収載されたが、今後、右葉系のグラフトへの適応拡大も想定される。低侵襲肝切除の適応拡大の流れの継続は疑いの余地はないが、各施設における様々な腹腔鏡下肝切除の適応拡大への課題、施設内での術者トレーニング、さらに腹腔鏡下肝切除限界例でのロボット支援下肝切除の有用性等についての将来展望を議論していただきたい。
≪心臓≫
≪血管≫
12. Complex AAA (Supra-, Para-, Juxta-renal AAA、及びsevere hostile neck AAA)に対する治療戦略【International】
↓詳細
腎動脈下腹部大動脈瘤(AAA)に対する治療法としてEVARはすでに標準術式の一つとなった。しかし通常のEVARでは中枢の長期的なシーリングを得るのに難渋する。あるいは不可能な中枢側形態を有するAAA症例(Complex AAA)に対する血管内治療は本邦では内臓分枝血流を温存する保険償還デバイスがないこともあり、現状では各施設で様々な工夫がなされている。その手技、成績ともに継続して議論を重ねる必要がある。日進月歩の領域である。逆に本邦においては外科的人工血管置換術が標準的治療であり、その良好な治療成績の報告も多い。日本のエキスパートからComplex AAAに対する本邦の最先端の治療戦略を論じていただきたい。
≪小児≫
≪呼吸器≫
≪乳腺≫
15. 乳腺診療における技術革新【video】(完全指定)
↓詳細
近年、乳腺領域の手術は低侵襲性と整容性の追求が特に求められている。この観点に立って、内視鏡手術やオンコプラスティックサージャリーを含めた今後この領域で発展していく手術、さらにロボット手術の導入も視野に入れた従来の枠をこえた手術についても議論していただきたい。一方でこのような手術を含め、ますます医療が複雑化するのに伴い、医療者の負担も増加している。この問題を解決することが期待されるAI等の未来の医療技術についても論じていただきたい。
≪内分泌外科≫
≪救急・外傷≫
17. Acute Care Surgeonsが病院にもたらす効能-診療成績・院内診療体制・収益など-
↓詳細
Acute Care Surgery(ACS)は2005年に米国において救急外科、外傷外科、Surgical ICUの3つの領域を扱う診療概念として誕生し、その後、わが国でも外科学の1領域として広く認知されてきている。しかしわが国のACS部門は、さまざまなタイプの病院により、工夫しながら運営されているのが現状と思われる。そこで今回、今後のACS部門の発展のために、診療面・財政面等の観点から、各施設の今までの経験通してその効能について討論していただきたい。
≪総論・研究≫
18. 外科医が基礎研究を行う意義-PhysiologyとOncologyの観点から-
↓詳細
外科医は手術という非常に大きな侵襲を患者に与え、それがどのような生理学的変化をもたらすのかを目の当たりにしている。また同時に、多くの外科医が悪性腫瘍に直接手を触れ、手術という過程を経てどのような臨床経過を辿るのかを熟知している。ゆえに外科医こそが臨床的疑問を的確に捉え、答えを導き出すような基礎研究に取り組むべきである。また、創薬研究の成果として臨床試験が実施され、その結果の考察から新たな標的が同定される。このサイクルにより、研究は持続的に成長していく。外科医が携わる基礎研究を臨床へ、臨床から基礎へ、癌診療における包括的な持続的成長の魅力について語り合っていただきたい。
パネルディスカッション
数人の演者が一つの問題について全員で集中的に討議を戦わせるセクションである。司会者が主導となり総合討論を行い、演者は自己の経験や業績にもとづいて異なる意見を述べあう。演者による講演を行うかどうかは司会者に一任し、聴衆は演者間の討論の中から、今後の診療に取り入れるべきものを得る。
≪上部消化管≫
01. 栄養や運動療法は上部消化管外科手術の臨床成績を向上させるか?
↓詳細
栄養療法の重要性は周知されているものの、そのエビデンスの蓄積は十分ではない。現在、栄養療法や運動療法が上部消化管外科手術において臨床成績である合併症率、補助化学療法の継続率に加えて癌の予後さえも改善するという仮説のもと多くの臨床試験が行われている。現段階における栄養・運動療法のエビデンスがどこまでアップデートされていて、これらがどこまで臨床成績を向上させるパワーを持っているのかを討論していただきたい。
02. 進行胃癌手術のモダリティーの長短を考える(ロボット、腹腔鏡、開腹)
↓詳細
ロボット支援下手術の発展により、ロボット手術の長所のみ語られていることが多い。一方、身体の小さなアジア人においてアームのコンフリクト等の点やBulkyな腫瘍や高度癒着症例における手術手技の難しさも指摘されている。ロボット支援下手術時代の到来により腹腔鏡や開腹手術の適応はどのように変わってくるのか?それぞれの長短に鑑みても全ての胃癌手術はロボット支援下手術に置き換わるのかを討論していただきたい。
03. 食道癌BR症例(T3br)に対する治療戦略
↓詳細
食道癌取り扱い規約第12版では、隣接臓器への浸潤が否定できるか否かで、cT3病変が切除可能病変cT3r (resectable)と切除可能境界病変cT3br (borderline resectable)に亜分類された。しかし取り扱い規約委員会ワーキングメンバーにおけるcT3br病変の深達度診断一致率は57.1%であり、cT4との判別は時として困難な症例がある。cT3br症例に対する診断や手術・放射線・化学療法の組み合わせによる治療戦略、治療成績に関して各施設のデータを供覧いただき、現状と今後の課題に関して協議していただきたい。
≪下部消化管≫
04. ロボット結腸手術は何を変えるか?【video】
↓詳細
2022年の保険適用によりロボット結腸手術は急激に普及しつつある。新機種の手術支援ロボットの適用も始まり、直腸癌と比較して症例数が多い結腸癌では、体腔内吻合の技術開発と相まってさらにロボット手術の普及が進むことが予想される。一方で横行結腸癌に対する腹腔鏡のエビデンスが未だ十分でない現状で、腹腔鏡手術に対するロボット手術の優越性については多くの議論が残されている。本セッションでは、手術動画を提示していただき、ロボットの導入によって結腸癌手術の変わった点、今後の位置づけについて議論していただきたい。
05. 家族性大腸癌の診断と治療-現状と今後の課題-
↓詳細
家族性大腸癌は、若年発症、同時性・異時性多発重複癌を特徴とし、散発性大腸癌とは著しく異なる。さらに近年、癌ゲノム医療が保険診療となり、治療に関するゲノム情報以外に、家族性大腸癌が偶発的に診断され、血縁者のリスク評価やサーベイランス等の領域で新たな問題が発生している。本セッションでは、家族性大腸癌に関する基礎研究、トランスレーショナルリサーチをはじめ、様々な実臨床における診断、サーベイランス、外科的治療、癌薬物療法における最新の知見について報告をしていただき、家族性大腸癌診療の現在地の把握と未来を展望することを期待したい。
≪肝胆膵≫
06. 肝癌新時代における解剖学的肝切除の再考
↓詳細
解剖学的肝切除は腫瘍が存在する門脈領域を切除する術式であり、経門脈的に肝内転移を生じる肝細胞癌に推奨されてきた。その他、KRAS野生型大腸癌肝転移に対する解剖学的肝切除の予後延長効果等も報告されている。近年、肝癌のエチオロジーは変化し、治療においても、腹腔鏡下肝切除の普及、肝移植の適応拡大、薬物療法の飛躍的な発展等肝癌治療の変化は目覚ましく、解剖学的肝切除の意義が今一度問われている。本セッションでは多角的な視点から、肝癌(肝内胆管癌や大腸癌肝転移を含む)に対する解剖的肝切除の意義について討論していただきたい。
07. 技術革新する胆嚢摘出術の課題と将来展望
↓詳細
胆嚢摘出術の変化が止まらない。人工知能を応用したナビゲーションやda Vinci支援下胆嚢摘出術が開発中である。これらのとどまらない進化は医療コストの増加をもたらし、治療方針の病院間差異に繋がる可能性が高い。一方で、開腹手術の経験値が低下することにより、高難度胆嚢炎に対する開腹移行に対する心理的抵抗も上昇し、現在における開腹手術の意義を論ずる機会も少なくなった。本パネルディスカッションでは2024年時点の現状を総括し、消化器外科手術の代表術式である胆嚢摘出術に関して議論を交わしていただきたい。
08. 膵手術における合併症対策のエビデンス
↓詳細
周術期合併症が比較的高頻度な膵手術においては、合併症を起こさないための術前・術中の工夫や、発生した合併症を安全・短期間に乗り切るための術後の留意点等、様々な報告がなされてきた。各施設においても様々な「お作法」があるものと推察されるが、それらはエビデンスや科学的根拠に乏しいものも少なくない。本セッションでは、開腹手術、腹腔鏡下手術、ロボット支援手術も含めた膵手術の合併症の防止および対策に関わる臨床試験やレトロスペクティブ調査等のオリジナルなエビデンスを提示いただき、今考えられるベスト・プラクティスに関して議論していただきたい。
≪心臓≫
09. 完全型房室中隔欠損術後の中期遠隔期成績と再手術
↓詳細
近年、早期の手術介入により完全型房室中隔欠損の術後早期予後は良好である。しかし、再介入を含めた中期遠隔期予後については再手術の総数が多くないこともあり、国内のまとまった報告は少ない。心内修復術後早期の成績が安定したこの時期であるが故に、中期遠隔期予後の危険因子、再介入を必要とする適応条件、再介入の時期と手術手技等に関する議論が必要な時期である。今回は中間型とUnbalancedを含む二心室修復が可能であった症例を対象とし、ファロー四徴や両大血管右室起始等他の複雑心疾患に合併するものも含み、議論していただきたい。
10. CABGにおける、動脈グラフト多用の功罪、静脈グラフトの将来は?
↓詳細
CABGにおいて動脈グラフト、特に内胸動脈の使用は、長期予後を改善することが証明されている。本セッションでは複数動脈グラフトの使用が単本使用に比し、さらなる成績向上が得られるか、得られるとする年齢の条件はないのか。また注目を集めるno touch静脈グラフトとの優位性はあるのか、複数動脈グラフト使用にpitfallはないのか。2nd動脈グラフトとして右内胸動脈、橈骨動脈、胃大網動脈どれを用いるべきか。それぞれの利点、欠点は何か等、改めて議論していただきたい。
≪血管≫
11. Preemptive TEVARの功罪
↓詳細
大動脈瘤・大動脈解離診療ガイドラインの2020年改訂でuncomplicated B型解離に対するpreemptive TEVARがクラスⅡa、エビデンスレベルBの推奨となった。適応をきちんと遵守すれば、安全かつ低侵襲に慢性期の広範囲大動脈瘤化を予防できる可能性がある治療である。しかし、この改訂が拡大解釈されて適用が拡大されている可能性がある。あくまでも無症状症例に対する予防的治療であり、その合併症・死亡率は限りなくゼロに近いものを目指す必要がある。逆にこの治療による重篤な合併症(逆行性A型解離等)を危惧して、まだほとんど行っていない施設もあると思われる。本トピックに関してそろそろ症例も積み重なり、その功罪を討論することが必要と思われる。この治療の功罪をエキスパートで討議し、複雑あるいは高侵襲な治療が必要となる慢性解離性大動脈瘤を少しでも減らす方向に向けて行きたい。
≪小児≫
12. 染色体異常を持つ患児に対する外科治療
↓詳細
本邦における新生児外科疾患の治療成績は出生前診断等をはじめとする周産期医療や周術期管理の発展により飛躍的に改善してきた。一方で重症染色体異常の児においては精神運動発達遅滞、先天性心疾患、外科治療を必要とする疾患等多彩な合併症を呈することが多い。外科治療の治療方針は施設によって様々であり一定の見解が得られていない。従来は積極的治療を行われず、緩和的ケアに重点を置く傾向であったが、近年は倫理的視点による「児の最善の利益」も重要視され、QOLの向上を目指した外科的治療を含む積極的な全身管理を行う施設も少なくない。染色体異常を持つ患児に対する外科治療の現状と今後について様々な視点から検討していただきたい。
≪呼吸器≫
13. 小型肺癌に対する外科治療戦略-臨床試験のエビデンスをSustainableな医療に翻訳する-
↓詳細
2021から2022年にかけて小型肺癌や低浸潤性肺癌対する縮小手術の有用性のエビデンスが本邦と米国から報告され、肺癌外科治療史に残る治療パラダイムの転換が起きた。現在、さらに浸潤性の高い肺癌、そして併存疾患のある患者に対する縮小手術の更なる適応拡大が試みられている。患者にとって真にベネフィットとなる外科治療とは何か?多様な背景や価値観を持つ患者に対する最適解を見つけるための治療開発は依然として道半ばであるが、パラダイムシフト後の現状における問題点や縮小手術の将来像について各パネリストを含めて議論していただきたい。
14. 肺癌における周術期療法-新たに積み重なるエビデンスにどう対応していくべきか?-
↓詳細
完全切除された局所進行非小細胞肺癌に対してEGFR-TKIやICIによる補助薬物療法が保険収載され肺癌治療成績の向上が期待されるが、本来、外科切除のみで治癒している患者に対しても補助薬物療法を施行される懸念が生じており、医療費の観点からも議論すべき課題である。また、ICIを含む術前治療の臨床試験の結果が報告され、周術期療法を議論する時期に来ている。さらに、サルベージ手術症例も増加し、より高い手術技量が要求される。本セッションでは、エビデンスと実臨床のはざまで、呼吸器外科医はどのように対応するべきか?呼吸器内科医や腫瘍内科医の介入とその役割はどうあるべきか?等、熱い議論を戦わせていただきたい。
≪乳腺≫
≪内分泌外科≫
≪救急・外傷≫
17. Performance of dedicated Acute Care Surgery team on Emergency General Surgery EGS Verification【International】
↓詳細
近年、米国外科学会(ACS)と米国外傷外科学会(AAST)において、Emergency General Surgery Verification Program (緊急一般外科手術の検証プログラム)が作成された。この取り組みは、緊急外科治療を受ける患者の管理・治療に焦点を当てた米国の品質検証プログラムとなっている。日本をはじめ多くの国々では、まだこのプログラムは導入されていないため、今回、米国で第一人者のCoimbra教授を交え、今後の緊急一般外科手術の検証のあり方を検討していただきたい。
≪領域横断≫
18. 後腹膜肉腫の治療-maximally invasive surgeryの継承-
↓詳細
Minimally invasive surgery全盛時代に突入し、若手外科医の多くが鏡視下手術の習得に熱意を注いでいる。一方で、多臓器合併切除を前提とする後腹膜肉腫の外科治療はその対極にあるmaximally invasive surgeryであり、この経験や手術戦略判断・手術手技を継承する若手外科医の育成も忘れてはならない。稀少腫瘍であるがゆえに議論の場が限られ、認識度も低いことが懸念される。外科医キャリアのどこかで遭遇しうる疾患であり、本セッションでの議論によって外科医全体の意識を高めたい。
ワークショップ
完成した研究成果より、むしろ未完成の進行中の研究をとりあげるセクションである。聴衆との討論の中で助言や今後の方向性が指摘される。斬新な考えや新しい方向などを示すような発表が望ましい。発表内容が多岐にわたることから総合討論は司会者の判断で有無を検討する。
≪上部消化管≫
01. 進行食道癌におけるICIを用いた術後補助療法とその後の再発を見据えた治療戦略
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2022年に、術前治療後の術後補助療法としてCheckMate 577でニボルマブが、切除不能・再発食道癌に対してKEYNOTE-590でCF+ペムブロリズマブ、CheckMate 648でニボルマブ+イピリムマブが1次治療法として保険収載された。しかしながら、実臨床における安全性とその治療効果の報告は認めない。保険収載され2年が経過した現在における、術後補助療法としてのニボルマブの安全性と治療効果、切除不能・再発食道癌に対する1次治療としてのCF+ペムブロリズマブとニボルマブ+イピリムマブの使い分けと安全性と治療効果に関して各施設からデータを報告して頂き、集学的治療戦略の構築に繋げていただきたい。
02. 高齢者、併存疾患を有する症例などハイリスク症例の胃癌に対するconversion手術の現況と成績
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近年の分子標的薬剤を含めた胃癌薬物療法の目覚ましい進歩により、切除不能進行胃癌の非治癒因子が消失する症例を多く認めるようになってきた。これら症例に対するconversion手術の良好な治療成績も報告されているが、全身状態が良好な若い患者が多いことも事実である。本セッションでは、近年増加している高齢者胃癌や併存疾患を有する症例に対する各施設でのconversion手術の適応や治療成績をお示しいただき、今後益々増加することが予想されるハイリスク症例にたいする実臨床におけるconversion手術の意義について議論していただきたい。
03. 上部消化管外科におけるロボット手術のトラブルシューティング(ヒヤリハットを含む)【video】
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わが国では2018年以降、食道癌、胃癌、食道胃接合部癌に対するロボット支援手術が急速に普及してきているが、術中偶発症として経験する出血や周囲臓器損傷、再建時のトラブル等に対して従来の内視鏡下手術とは異なるトラブルシューティングの知識や技術が必要となる。ロボット支援手術ならではのトラブルや術中のヒヤリハットも含めて各施設の貴重な経験を示していただくことで、術中偶発症の予防とトラブルシューティングを情報共有していただきたい。
04. 食道・食道胃接合部癌に対する縦隔鏡の工夫と治療成績
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食道癌に対する低侵襲治療の新たな選択肢として縦隔鏡アプローチが普及してきた。経胸的アプローチが困難なハイリスク症例や食道胃接合部癌に対して適応としている施設が多く、肺合併症の軽減も期待されている。一方で、狭い術野における接線方向視野での操作の困難性や、圧排等の術中操作による神経損傷も報告されている。近年、右頸部アプローチの併用や術中神経モニタリングの有用性等が報告されており、本セッションでは、各施設における食道・食道胃接合部癌に対する縦隔鏡手術を安全かつ確実に施行するための工夫を紹介いただき、その治療成績もお示しいただきたい。
05. 胃癌外科手術におけるこれからの教育を考える
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胃癌外科治療はこの四半世紀で大きく様変わりした。第一にESDの普及やピロリ菌の除菌等により、外科手術症例が大きく減少したこと。一方、内視鏡手術の普及により開腹手術が減少し、さらにロボット手術の導入により手術手段も多岐にわたるようになった。これらのことは、これまでの手術教育の継続を困難にしているとも言える。この変化に対応するため各施設工夫を凝らして手術教育を行っていると思われる。本セッションでは変貌する胃癌治療環境の中でこれからの胃癌手術教育の在り方を議論していただきたい。
≪下部消化管≫
06. 局所進行直腸癌治療のパラダイムシフト-TNTからNOMまで-【International】
↓詳細
局所進行直腸癌に対する治療方針はこれまで日本と欧米では大きく異なっていたが、upfront surgeryが中心であった日本でも徐々に化学放射線治療(CRT)等の術前治療が施行されるようになってきた。近年、欧米ではTotal Neoadjuvant Therapy(TNT)が標準治療となり、術前治療よって完全奏効が得られた患者には手術を行わないNon Operative Management(NOM)の概念も登場し、局所進行直腸癌治療は大きな転換点を迎えている。この概念は本邦でも臨床研究として徐々に普及しつつあり、本セッションでは新規治療の最前線について議論していただきたい。
07. Precision medicineで変わる大腸癌診療と手術
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Precision medicineは進行・再発大腸癌に対する薬物療法領域で必要不可欠と認知され、今や診断から手術・周術期治療にわたる大腸癌診療全体に広がりつつある。将来的な必要性・発展性が確実視されているこの領域ではあるが、今後Precision medicineによって具体的にどのように大腸癌診療が変わっていくのか?という観点から、本セッションでは、現在各施設で行なっている大腸癌に対するPrecision medicineに関連した基礎研究や臨床試験について幅広く発表いただき、現在の到達点と今後の展望を明らかにしていただきたい。
08. 結腸癌に対する術前治療の現状と今後の課題
↓詳細
現在の切除可能進行結腸癌に対する標準治療は、手術療法±術後補助化学療法である。近年、進行結腸癌における術前化学療法による手術侵襲軽減と予後改善効果が期待される臨床試験結果が報告されており、特にMSI-high結腸癌においては、術前免疫治療による著明な抗腫瘍効果が示された。実臨床においても、予後不良あるいは切除可能境界と判断される進行結腸症例においては、エビデンスは極めて乏しい状況ではあるが、術前化学療法を実施する機会も増えている。実施中の臨床試験も含めた今までの進行結腸癌における術前治療経験を持ち寄ることで、その効果・安全性・有効性について検討し、術前治療の意義について討論していただきたい。
10. ロボット手術で挑む高難度直腸癌手術【video】
↓詳細
集学的治療が発展した現在においても、他臓器浸潤を認める進行直腸癌や局所再発癌に対するR0拡大郭清、隣接臓器合併切除は治療上の最重要ポイントである。これらの手術は高難度で侵襲が大きいため、術後合併症や後遺障害の発生率も高く、侵襲を最小とするためにロボット手術の応用が期待されている。しかし、本術式を安全に実施するためには、熟練したロボット操作だけではなく、骨盤内解剖の熟知と適切なトラブルシューティングが要求される。本セッションでは高難度症例に対する手術成績と手技やデバイスの工夫、解決すべき課題について議論していただきたい。
11. 新規治療やバイオマーカー標的を探る-大腸癌の発癌から転移のメカニズムまで-
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大腸癌は複数の遺伝子に様々な異常が蓄積することにより多段階的に発生し、悪性化が進展する。次世代シークエンスを用いた検査法の実用化で、包括的ゲノムプロファイリング検査が薬事承認され、遺伝子変異に応じた薬剤選択に用いられているが、ジェネティックな変化に加え、転写レベルの発現調節異常等のエピジェネティックな変化も癌の発生から転移に密接に関与していることがわかってきた。一方、癌免疫療法が近年注目されるとともに、腫瘍組織では、腫瘍浸潤リンパ球、樹状細胞、腫瘍関連マクロファージ、腫瘍関連繊維芽細胞等が複雑な腫瘍微小環境を形成し、腫瘍の進展または抑制に寄与することが知られてきている。このような背景から、腫瘍と宿主の両極から大腸癌の進展メカニズムを紐解いていただき、臨床に繋がる治療法あるいは治療選択のためのバイオマーカーに関してご発表いただきたい。
≪肝胆膵≫
12. 大腸癌肝転移に対する肝切除を含む包括的な治療戦略 【International】
↓詳細
大腸癌肝転移に対する切除の安全性と有効性は確立されたが、長期成績はまだ改善の余地がある。薬物療法の著明な進歩は切除不能または切除困難例における治癒切除の可能性を拡げたが、切除可能例における術前・術後化学療法の有効性についてはいくつかのRCTによるevidenceが出てきたものの、いまだ結論は出ていない。そもそも一部の条件下では治療の有効性を評価するendpointとしてoverall survivalでよいのか、recurrence-free survivalで代替できるのか、という根本的な問題についてすら意見が分かれている。わが国と海外の実臨床で乖離も大きく、コンセンサスが得られにくい領域と言える。一方でゲノム診療や低侵襲手術は本領域でも着実に進歩し、臨床現場に浸透しており、治療戦略としては複雑化の一途をたどっている。本セッションでは最新の知見を踏まえ、薬物療法と切除をいかに組み合わせるかという命題を中心に据えて大腸癌肝転移に対する今後の治療戦略を議論していただきたい。
13. 切除不能膵癌における集学的治療の現状と課題
↓詳細
膵癌に対する化学療法は膵癌診療に大きな変化をもたらし、従来ではほとんどみられなかった、いわゆる「Conversion手術」も散見されるようになってきた。しかしこの手術適応についても、レジメン選択や治療期間、手術適応等はまだ明らかになっていない。またBRCA病的バリアント、MSI-high、NTRK融合遺伝子のような遺伝子学的検索により使用できる薬物治療も導入されつつある。本セッションでは、著効例に対するConversion手術の意義、oligometastasisに対する治療戦略等の結果を提示した上で、各施設における「Best of 集学的治療」を議論していただきたい。
14. Sustainableな肝胆膵・移植外科の未来を考える
↓詳細
外科医の減少に歯止めがかからない昨今、肝胆膵移植外科を目指す若手外科医はさらに少ない。外科医にとって、肝胆膵移植外科は、特定機能病院や大学病院、中核市中病院でしか経験数を重ねることができず、長時間手術を敬遠したり、執刀医としての手術機会がない等の理由で敬遠されることが多い。同じ消化器外科内でも医師の偏在が叫ばれる中、肝胆膵移植外科のsustinabilityとは何か?肝胆膵移植外科の特色とは何か?本セッションでは、未来のより良い肝胆膵移植外科医像を目指した取り組み、ロールモデルの構築や若手外科医や女性外科医が肝胆膵移植外科医を目指せるための方法論について、様々なアイデアを挙げていただきたい。
15. 肝細胞癌の治療アルゴリズムを再考する-肝切除、肝移植の適応は?-
↓詳細
肝細胞癌の治療方針は肝機能と腫瘍条件により決定される。肝癌診療ガイドラインの肝細胞癌治療アルゴリズムでは、肝移植は欧米のガイドラインと異なりChild-Pugh分類Cの症例のみで推奨されているが、実臨床ではChild-Pugh分類Bの症例でも生体肝移植は施行され、良好な予後が得られている。一方、近年の分子標的薬や免疫チェックポイント阻害剤等の薬物療法の進歩により肝移植に限らず肝臓外科手術の適応は変化してきている。このワークショップでは、最新の知見から肝臓外科医、移植外科医が推奨する肝細胞癌治療アルゴリズムを検討していただきたい。
16. 肝胆膵癌手術中のトラブルシューティング
↓詳細
肝胆膵癌切除は肝切除、胆管切除、膵頭十二指腸切除の複合手術となり、術中には様々な困難な状況に遭遇する。血管損傷や血栓閉塞、出血傾向、大量出血、長時間手術等は代表的な術中偶発症であり、これらの問題はたとえ術中にリカバリーしたとしても、直接・間接的に術後経過に影響を及ぼす。本シンポジウムは術中トラブルに焦点をしぼり、その傾向と対策につきショートビデオを示しながら議論し、手術の安全性向上に貢献していただきたい。
≪心臓≫
17. 遠位弓部大動脈瘤に対する至適治療戦略は?-conventional open surgery、TEVAR、frozen elephant trunk-
↓詳細
本邦では、遠位弓部大動脈瘤に対するconventional open surgeryの方法は確立され、成績も国際水準に比して良好である。また、専用デバイスの市販以降、frozen elephant trunk手術を用いる施設も増加している。一方、高齢・ハイリスク者を中心に、様々な分枝再建法を併用したTEVARも行われている。これらの治療法には、それぞれ強みと弱点があり、その選択基準は施設により多様である。今後国内導入される予定の枝付きTEVARデバイスは、現在のTEVARの限界のいくつかを解決する可能性がある。本セッションでは、遠位弓部非解離性大動脈瘤に対する治療の現況を把握し、至適治療戦略は何か、遠隔成績を踏まえて議論していただきたい。
≪血管≫
18. Global Vascular Guidelineの実臨床における普及度と問題点
↓詳細
包括的高度慢性下肢虚血(CLTI)に対する管理指針として2019年にGlobal Vascular Guideline(GVG)が提唱されて本学会開催時点で約5年が経過する。このガイドラインによって下肢動脈の閉塞性病変を解剖学的に詳細に分類するとともに、WIfI分類による創部の評価と合わせて実施することにより、エビデンスに基づいた血行再建を選択できるようになった。しかしながら実際の臨床現場においてはいくつかの問題点も報告されている。本セッションではGVGの問題点を明確にし、今後の改善点をエキスパートにより討論していただきたい。
≪小児≫
≪呼吸器≫
22. 呼吸器外科手術におけるcatastrophic situationへの対応の工夫-Recovery in catastrophic situations in general thoracic surgery-
↓詳細
近年、開胸、Hybrid VATS、VATS(多孔と単孔)、RATS等、呼吸器外科手術は様々なアプローチで施行され、一定頻度に出血等危険な手術場面に遭遇する。2021年より開始された日本呼吸器外科学会の胸腔鏡安全技術認定制度は、危険な手術場面に至らない手術手技を評価することに主眼が置かれている。本セッションでは、事前に危険を回避する手術手技ではなく、いわゆるcatastrophic situationに陥った場合に、いかに適切な対応をすべきかについて議論していただきたい。この課題は医療安全上の観点からも極めて重要で、各施設の経験と工夫を紹介し情報を共有することで、今後の手術の安全性に寄与することを期待したい。
≪乳腺≫
23. 乳癌診療におけるunmet needsに応える基礎研究
↓詳細
乳癌個別化治療のより精緻な具現化を目指すには、臨床試験にトランスレーショナルリサーチを付加した掘り下げに加え、様々な基礎研究の推進も重要である。遺伝子パネル検査や多遺伝子アッセイ技術の革新が実際の診療現場での応用が進んでいる。分子診断法による転移予測やAI解析を用いた診断・治療ストラテジー、発症リスク評価ツールの開発も期待される。10年先の未来を見据え、個別化治療最適化を目標とした、わが国発のオリジナリティのある基礎研究の成果を発表いただき、さらに、今何が課題か、この先の研究テーマを発掘できるような議論を深めたい。
≪内分泌外科≫
25. 若手に伝えたい内分泌外科手術テクニック【video】
↓詳細
内分泌外科医として外科治療に携わっている医師数はそれほど多くなく、複数の専門医が勤務している施設は非常に少ない。いわゆる先輩からの技術の伝授の機会が限られている施設が多いと思われる。そこで内分泌外科分野における高難度手術のみならず、論文発表するほどではないが治療成績を改善させ得る外科的tipsを惜しみなく披露していただきたい。
≪救急・外傷≫
26. Open Abdominal Management における私の工夫【video】
↓詳細
Open abdomen management(OAM)は、外傷症例や非外傷症例においてDamage Control Surgeryの状況、腹腔内容量増加で閉腹が難しいとき、汚染手術後等におけるsecond look surgeryの必要な状況等で腹腔を開放した状態で管理する方法である。OAMの一時閉腹法や腹壁再建法等に関し、今まで様々な方法の報告があるものの、各施設でも独自の良い工夫があると思われる。そこで今回、OAMの工夫をビデオにて紹介していただきたい。
≪総論・研究≫
27. 希少腫瘍(肉腫、GIST等)を臨床と基礎から解き明かす
↓詳細
後腹膜肉腫や消化管間質腫瘍(GIST)をはじめとする希少腫瘍は、組織像や発生母地が多彩であり、いまだその実態は明らかになっていない。これらは消化器系等の固形癌における病態・治療の考え方が通用しないのが実情であるものの、症例数が少ないことから基礎研究ならびに臨床試験による治療開発が進みにくいことが大きな問題である。このような希少腫瘍に対して、治療コンセプトや基礎研究の取り組みについて議論していただきたい。
29. 外科専門医の学習者評価について再考する
↓詳細
新専門医制度が始まり5年が経過した。外科専門医の新制度においては、日本外科学会が導入した研修実績管理システムを基盤に指導医や多職種による評価が行われてきた。近年、様々な評価ツール開発やAI等のテクノロジーを用いた技能評価の研究が進む等、学習者評価の進歩が目覚ましい。以上から、専門医に対する学習者評価について再考する必要があるのではないかと考えられる。本セッションではより適切な外科専門医の評価方法について議論していただきたい。
≪領域横断≫
30. 希少癌に対する治療戦略-標準化に向けた取り組み-
↓詳細
希少癌の個々の発生率は10万人当たり6人未満と低いが、それらの合計罹患率は15%に相当するとされ、治療の標準化が必要である。内科領域では、癌ゲノム診療の発展により、ブレイクスルーが起こりつつある一方、外科治療においては、診療ガイドラインの作成が進んでいるものの、各施設の経験や成績によって標準的な治療戦略となるエビデンスを確立することは難しい。本ワークショップでは、標準治療戦略が確立されていない希少癌に焦点を当て、各施設から術式や集学的治療のデータを報告していただき、治療戦略の構築に貢献したい。
31. 鏡視下手術に対する最適な静脈血栓塞栓症予防
↓詳細
静脈血栓塞栓症(venous thromboembolism:VTE)に対する認識や治療法は確立されつつあるが、周術期VTE予防の観点からは、予防的抗凝固療法の是非も含め議論が残るのも現状である。VTEは手術中の血管操作や術後血液凝固能の亢進、内視鏡もしくはロボット支援下手術、エネルギーデバイスの使用等様々な理由で起こりうると考えられており、深部静脈血栓症および続発する肺動脈血栓塞栓症をはじめとし、門脈血栓や左房内血栓等、様々な部位で起こりうる。鏡視下手術における周術期血栓合併症に対して、各施設で取り組んでいる予防法について提示していただき、最適な予防とは何かについて論じていただきたい。
32. 高齢者に対する周術期管理の新たなエビデンスの構築に向けて
↓詳細
ERAS等の術後早期回復をめざした各種プログラムが臨床の現場で広く取り入れられるようになったが、高齢化社会、低侵襲手術時代となり、周術期管理もそれに順応していく必要がある。本セッションでは術前管理、輸液管理、ドレーン管理、栄養管理、リハビリテーション等、各施設における周術期管理に関する取り組みの工夫とプロトコールを提示していただき、新たなエビデンスの構築に向けて論じていただきたい。他施設への流用性・即効性が高い内容を募集し、多様な視点から議論できることを期待する。
ディベート
≪小児≫
01. 小児鼠径ヘルニア-腹腔鏡 vs 鼠径部切開-(完全指定)
↓詳細
小児鼠径ヘルニアに対する腹腔鏡手術は2013年には約6,000件で鼠径ヘルニア手術全体の約28%であったが、2019年には約8,000件でおよそ45%を占めるようになり、徐々に増加している。腹腔鏡手術の利点は決してディスオリエンテーションしないこと、対側の腹膜鞘状突起が認められた場合に創を増やさずに対側の手術を予防的に行えること等が挙げられる。一方で鼠径部切開の利点は、ヘルニア嚢の処理が可能であること、鼠径部の解剖学的知識を通して基本的な開腹、開胸手術手技を学べること等が挙げられる。このディベートでは、小児鼠径ヘルニア手術を腹腔鏡で行うべきか、鼠径部切開で行うべきか、に関して、それぞれの立場から、meta-analysis等も用いて徹底的に討論していただきたい。
≪救急・外傷≫
02. 急性腹症は、消化器外科医が手術をするべき? Acute care surgeonが手術するべき?(完全指定)
↓詳細
急性腹症は、時間外に緊急手術が必要となることが多く、そのため予定手術への影響、働き方改革における緊急手術の影響、若手への手術指導、緊急手術の技術や術後の外科系集中治療管理等、様々な観点から、消化器外科医が手術を行うのが良いか?Acute Care Surgeonsが手術を担うのが良いか?は、外科医の状況や施設の方針により異なると思われる。そこで今回、消化器外科医とAcute Care Surgeonsでディベートを行っていただきたい。
Young Investigator's Award
演題登録時の希望セッションに「サージカルフォーラム」または「サージカルフォーラムまたはポスターセッション」を選択した場合、40歳以下の会員限定で、Young Investigator’s Awardの候補演題に希望されるかの選択項目があります。査読結果上位の演題から選出いたします。
サージカルフォーラム
応募にあたり、セッションカテゴリーを選択いただきます。カテゴリーの詳細はこちら をご参照ください。
ポスターセッション
応募にあたり、セッションカテゴリーを選択いただきます。カテゴリーの詳細はこちら をご参照ください。
研修医の発表セッション・医学生の発表セッション
外科を志す研修医と医学生からの演題を募集いたします。 演題発表は、下記を予定しております。
研修医の発表セッション:4月19日(金曜日) 医学生の発表セッション:4月20日(土曜日)
ご応募される際には、所属施設の規定を確認し、許可を得たうえでご登録いただけますようお願いします。たくさんのご応募をお待ちしております。
※演題応募時に「医学生」「初期臨床研修医」の方は定期学術集会への参加登録費は無料 となります。
※研修医セッションには、「後期研修医」もご応募いただけます。本会に入会いただいている場合は、一般演題にもご応募いただけます。
トラベルグラント
海外の研究者(40歳以下)の応募を受付いたします。トラベルグラントに採用された場合は、旅費・学会参加費の一部が支給されます。 詳しくは、トラベルグラントページ をご覧ください。
演題採否について
演題採否は、オンラインでご確認いただけます。採否公開時期につきましては、後日ご案内申しあげます。
個人情報について
ご登録いただいた個人情報は、第124回日本外科学会定期学術集会の運営準備の目的以外での使用はいたしません。また、ご入力いただいた個人情報は、必要なセキュリティの対策を講じ、厳重に管理いたします。
演題登録に関するお問い合わせ
一般社団法人日本外科学会
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